埼玉新聞

 

<ラグビーW杯>信じられない!優勝候補アイルランド撃破、熊谷PVに押し寄せた客は最多 大金星に歓声

  • 日本の勝利に歓声が上がるファンゾーン=28日午後6時ごろ、熊谷市

 ラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会第8日は28日、静岡スタジアムなどで1次リーグが行われ、A組で世界ランキング9位の日本が同2位のアイルランドに19―12で逆転勝ちし、2連勝で初のベスト8進出へ大きく前進した。

■勝利信じていた

 優勝候補を破る大金星にスタジアムや熊谷市のファンゾーンは歓喜で沸き立った。ラグビー・ワールドカップ(W杯)の28日の1次リーグ第2戦で、日本は世界ランキング2位のアイルランドに逆転勝利。抱き合って喜ぶ桜の戦士たちに、ファンらは「ニッポン」コールと拍手で歴史的快挙をたたえた。「感動した」。初の8強入りに向け、期待は一気に高まった。

 「まさか勝てるとは」。ワールドカップで28日、日本が世界ランキング第2位のアイルランドを破った瞬間、熊谷市の市コミュニティーひろば(ファンゾーン)に設置された大型ビジョンのパブリックビューイング(PV)で観戦したファンら約3400人は大きな歓声を上げ、「万歳」などで喜びを表現した。

 ファンらは開場の正午から日本代表のジャージーを着た観客が大勢押し寄せ、日本戦の開始を待ちわびた。

 熊谷市の会社役員田村裕一さん(58)と中学1年の裕悠さん(13)は親子で訪れた。裕一さんは「熊谷の応援の力が静岡の会場に届き、奇跡が起きてほしい」と願った。ラグビーを1年間学んだという裕悠さんは「力を思いっきり出し切り、全力でプレーしてほしい」と期待を寄せる。

 日本戦が始まると、来場者数は約3400人に達し20日のファンゾーン開設以来、最多の来場人数を記録した。後半18分、福岡堅樹が逆転のトライを決めると、場内の盛り上がりは最高潮に。手拍子に合わせ、「ニッポン」の掛け声がこだました。

 試合はそのままリードを守り切り、大金星。日本の勝利に、熊谷市の会社員古沢邦彦さん(56)と由美子さん(56)夫妻は「まさか勝てるとは思っていなかった。信じられない」と、興奮冷めやらぬ様子。「ここまで健闘を見せてくれたら、もう十分という気持ちはあるが、次戦も勝利をつかんでほしい」と期待した。

 鴻巣市の会社員増田エミさんは「ラグビーの面白さを改めて知ることができた。これからの試合がますます楽しみ」と笑顔だった。

 熊谷市の男子大学生(20)は「日本の勝利でラグビー好きの地元住民がますます盛り上がる。熊谷ラグビー場で行われる29日の試合も、ここで観戦する」と話していた。

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