埼玉新聞

 

【動画】全国から客大勢!さいたまで“大盆栽まつり”露店も並び盛況 女子高生が今年も出店、祖父から継承

  • 盆栽愛好家ら大勢の人が訪れ、にぎわいを見せた「大盆栽まつり」=3日午前、さいたま市北区盆栽町

    盆栽愛好家ら大勢の人が訪れ、にぎわいを見せた「大盆栽まつり」=3日午前、さいたま市北区盆栽町

  • 盆栽愛好家ら大勢の人が訪れ、にぎわいを見せた「大盆栽まつり」=3日午前、さいたま市北区盆栽町

 「大盆栽まつり」が3日、さいたま市北区盆栽町を中心に始まった。「盆栽の聖地」として知られる大宮盆栽村の通り沿いに露店が並び、盆栽や盆器、山野草などの展示、即売が行われた。晴天にも恵まれ、全国から多くの盆栽愛好家らが訪れ、気に入った盆栽を次々と購入していた。5日まで開催される。

 盆栽園「藤樹園」の盆栽師広田敢太さん(24)と弟弟子でコロンビア出身のゼントさん(28)も忙しく働いていた。弟子入りしたばかりのゼントさんは「すごく楽しい。できることを一生懸命にして、みんなを助けたい」と語り、盆栽の水やりをしていた。

 盆栽の販売では、広田さんら盆栽師が客に盆栽の特徴や育て方を説明していた。戸田市の会社員重見穂高さん(36)は、五葉松とモミジの盆栽を購入。「盆栽を始めようと思って、初めてまつりを訪れた。マンション住まいなので、緑を見ると落ち着きます」

 早大本庄高1年の清水ちえりさん(15)=群馬県高崎市=は昨年に続いて出店した。昨年は売上金の全額をウクライナ支援に寄付し、今年も一部を同様に寄付する。祖父(80)の影響で盆栽を始め、盆栽展の最高峰「国風盆栽展」で、史上最年少の12歳で入選。今回は祖父から受け継いだ盆栽を自分なりに仕立てて出展した。「育てた盆栽が自分の手を離れることに寂しさはあるけれど、まつりを通して盆栽と出合い、愛好する人が増えればうれしい」と話した。

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行するのを控え、昨年より人出が多いという。大宮盆栽協同組合理事長の浜野博美さん(85)は「皆さんが緑に飢えていて、解放された感じ。生き生きと盆栽を所望し、盆栽たちも喜んでいる。うれしい限りです」と話していた。
 

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