埼玉新聞

 

続々と客!世界最大級クレーンゲーム店、八潮に開店 行田のギネス記録店の倍となる448台 景品5千種類

  • 子どもに人気の「10円キャッチャー」コーナーは家族連れでにぎわう=八潮市の「エブリデイとってき屋東京本店」

 クレーンゲーム専門店「エブリディとってき屋 東京本店」(東洋、北本市)がこの夏、八潮市に開店した。クレーンゲーム設置台数が世界一として2012年にギネス認定を受けた同社の「エブリディ行田店」を上回る規模。

 アミューズメント業界では異色の、小売業の発想とアナログの魅力を生かした店舗にお客が続々と訪れている。

■多彩な景品

 訪日外国人の増加を見越し、東京の隣接地に出店。2100平方メートルの店内にはギネス記録の倍の448台を設置し、景品の品目数は約5千もある。

 10円で1回、100円で8回楽しめる台は子供や初心者に人気。景品もぬいぐるみや菓子の他、外国人好みの日本雑貨、ご当地レトルトカレー、県産野菜など多彩だ。

 「クレーンゲームをゲーム機と考えたことはない」という中村秀夫社長(58)。「クレーンゲームという商品棚とレジを使って商品(景品)を販売する小売業の発想」のため、品ぞろえにこだわる。

 クレーンゲーム達人検定2級以上のアドバイザーや外国語を話せるスタッフを常駐させるなど、「装置産業」と言われるアミューズメント業界で重視されてこなかった人材育成や接客にも注力する。

■専門店へ転換

 同社は90年に家電などのディスカウント店として創業。たまたま手に入れたクレーンゲームを店内に置き、多めに仕入れた雑貨を景品にした。「雑貨は売場にもあるのに、お客はクレーンゲームに集まる。単なる商品購入では得られないわくわく感がある」

 その後、台数を増やし続け、20年にクレーンゲーム専門店に転換。しかし、家庭用ゲーム機やスマートフォンのオンラインゲームなどが普及し、11年の東日本大震災の計画停電が追い打ちを掛け、3店舗を閉店した。

 しかし、ゲーム台を廃棄するに忍びなく、同年11月に空き物件を見つけ行田店を出店。ギネス達成の注目店となった。

■中小の戦略

 「クレーンゲームは超アナログ。好立地に最新の機械を置いて利益を生み出す一般的なゲームセンターとは真逆をいく」と笑うが、デジタル化に資本をかける大企業に対抗する中小の戦略こそアナログへのこだわりだ。

 「人はいつの時も人間味のあるものを求めている。創業店のクレーンゲームに興じる30年前のお客と、今のお客が見せる笑顔は変わらない」と、便利な世の中になるほど際立つアナログ的な魅力の不変性に確信を持つ。

 100万人と見込んだ初年度の来客数は、約2カ月で50万人を突破。アジア圏の観光客も増えている。東京店を足掛かりに全国展開も見据えている。

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