【ねんりんピック】80歳から25メートル泳げるように 水泳代表、さいたま市の永田選手 「全国の方と交流深めたい」
週に1度、フィットネスクラブのスイミングスクールに通う永田充選手(91)=さいたま市在住=は、練習の成果をうれしそうに語る。水泳を始めたのは80歳になってから。成年後見人として長く活動するため、自分なりに考えた健康法だったと明かす。
永田選手は自動車メーカーで働きながら、ボーイスカウトの隊長として奉仕活動に従事した。定年退職後は社会福祉士の資格を取得し、70歳で成年後見人になった。
身寄りがない高齢者の身の回りのサポートや財産管理。認知症が進行して施設に入所した後も定期的に訪問し、寄り添い続けた。最後は火葬や納骨まで。「家族同様という気持ちでした」
自身も年齢を重ねる中、「(担当する人たちに)迷惑をかけないよう、健康をキープしたい」と水泳を始めたのだった。90歳までの20年間でみとったのは12人。最も長い人との付き合いは15年に及んだ。
「最初は、お話もしてくれませんでした。でも気心が知れるようになってくると、人と人とのつながりができ、亡くなる前には『ありがとね』と。人の役に立つ仕事をすることが生きがいでした」
そうした活動に一区切りがついた頃、目にしたのが、ねんりんピックのエントリーに関する告知だった。4年前から大隈千代子コーチ(68)の指導を受けるようになり、昨年は大会にも出場。その時の記録を基に申し込み、自由形と平泳ぎ25メートルの代表選手に選ばれた。
同じく代表選手の大隈コーチは「一緒に出場できて感無量。向上心のある方で、見習うところが多い」と喜ぶ。
永田選手の目標は完泳すること。そして、社会福祉に長く携わってきたからこそ、ねんりんピックに対して特別な思いも抱いている。
「『人とのつながりが大事』ということを象徴する、一つの大会だろうと思っています。出席される全国の方との交流も深めていきたいです」
◇
11月7~10日に県内で初めて開催される「ねんりんピック彩の国さいたま2026」。主役は健康長寿に磨きをかけた60歳以上の高齢者だ。出場する埼玉の選手や関係者を紹介する。










