ピアニスト阪田知樹が新譜「ラ・カンパネッラ」 リストの生涯新譜に凝縮
2016年にハンガリーの「フランツ・リスト国際ピアノコンクール」で優勝し、第一線で活躍を続けるピアニスト阪田知樹が、ライフワークとするリストの作品を集めた新譜「ラ・カンパネッラ」を発売した。大作ピアノ・ソナタの他、作風の変遷が感じられる作品を収録。「リストの74年の生涯を凝縮したベストアルバム。初めて聴く人にもおすすめです」
目を引くのは、冒頭と最後に収められた「ラ・カンパネッラ」だ。今もさまざまな機会で耳にする名曲だが、一般的に聴かれるのは実は洗練された最終稿。今作では最後に、難易度の高さゆえめったに演奏されない改訂前の初版も収録した。
「悪魔」に例えられたほどの超絶技巧を持つバイオリニスト、パガニーニの演奏に触れ衝撃を受けたリストが書いた同曲。激しく音が飛び交う初版は「衝撃の熱量をそのままピアノで表現しようとした意欲作」という。
そんな難曲に阪田は10代半ばで出合った。難しい曲に挑戦したくて仕方がなかったその頃。同曲が「演奏不可能」と紹介されているのに引かれ、楽譜を買った。「なかなか難しいけど、結構格好良くていいじゃん」。いつしか試験や演奏会で披露する特別な曲になった。
「女性スキャンダルも起こすが、敬虔なクリスチャンでもある。いろいろな矛盾を抱えた人間くささが、リストの魅力」と阪田。アルバムでは技巧的な華々しさだけでなく、叙情性や民族性、瞑想的な側面も感じられる曲も取り上げた。「自分が曲に感じた素晴らしさを、より魅力的に伝えられる演奏がしたいです」
リストの作品も演奏するリサイタルツアーを開催中。
リサイタルの日程は以下の通り。10月18日徳島・藍住町総合文化ホール、24日福岡市民ホール、31日山梨市花かげホール、11月1日岐阜・多治見市文化会館、10日東京オペラシティコンサートホール、15日大阪・住友生命いずみホール














