子どもの体力指標が低下…コロナ禍前に戻らず 生活様式の変化と分析…「スマホンなど見ている時間の増加」「暑さで運動時間の確保困難」 指導員の充実や教員の負担軽減を図りつつ、児童生徒の体力向上へ
埼玉県教育委員会は「第4期県教育振興基本計画」(2024~28年度)の25年度の主な事業を対象として、同計画に掲げる施策ごとに点検評価結果をまとめた点検評価報告書を公表した。県教育委員会所管の26施策は目標の達成に向けておおむね着実に取り組みが進んでいる一方で、新型コロナウイルス感染症の影響が縮小している中でも体力の指標がコロナ禍の前に戻りきれていない現状が明らかになった。異常気象に伴う暑さにより運動機会の確保が困難となったことや、生活様式の変化に伴う児童生徒の運動時間の減少など、運動習慣の定着に至っていないと分析されている。
点検評価報告書によると、体力テストの5段階絶対評価で上位3段階の児童生徒の割合は計画策定時の値よりも低下している。小学校は23年度の78・1%から25年度は76・8%(目標値84・5%)、中学校は23年度の81・3%から25年度は80・4%(同87・5%)、高校は23年度の87・0%から25年度は85・8%(同89・9%)となった。
原因分析では「昨今、生活様式が大きく変わり、1週間の総運動時間が60分未満の児童生徒が依然として多いことや、スクリーンタイム(スマートフォンやパソコンなどの画面を見ている時間)の増加により、運動習慣の定着に至っていないことが、体力の指標がコロナ禍前に戻り切れていない要因であると考える」と分析されている。
学識経験者は「体力テストの低下傾向は憂慮すべき課題であるが、運動習慣や身体能力の差が児童生徒間で拡大しているのではないかということも考えられる。今後は部活動指導員の充実や教員の負担軽減を図りつつ、多様な支援を推進し、体力向上に結びつける必要がある」「体力測定結果だけでなく、運動の楽しさや多様な体育活動も重視されるべきである」などと意見を提言している。










