埼玉新聞

 

【連載】埼玉発・企業トップが語る成長戦略 フラワーロジテム加藤智也社長・後編 M&Aで花農家の「職人技」守る。全国10拠点へ独自の全量買い取りで生産支援

  • インタビューに答えるフラワーロジテムの加藤智也社長=鴻巣市寺谷のフラワーロジテム本社

    インタビューに答えるフラワーロジテムの加藤智也社長=鴻巣市寺谷のフラワーロジテム本社

  • フラワーロジテムの商品加工・流通拠点「鴻巣広田農場」=鴻巣市広田(フラワーロジテム提供)

    フラワーロジテムの商品加工・流通拠点「鴻巣広田農場」=鴻巣市広田(フラワーロジテム提供)

  • 経験豊富なスタッフが丁寧に仕上げた商品(フラワーロジテム提供)

    経験豊富なスタッフが丁寧に仕上げた商品(フラワーロジテム提供)

  • インタビューに答えるフラワーロジテムの加藤智也社長=鴻巣市寺谷のフラワーロジテム本社
  • フラワーロジテムの商品加工・流通拠点「鴻巣広田農場」=鴻巣市広田(フラワーロジテム提供)
  • 経験豊富なスタッフが丁寧に仕上げた商品(フラワーロジテム提供)

 花きや関連資材の卸売、物流を手がけているフラワーロジテム(鴻巣市寺谷)は、生産農家の支援に乗り出した。後継者不足などさまざまな課題を抱える花き業界。加藤智也社長に今後の戦略を聞いた。

 ―生産農家の支援策は。

 「生産者の高齢化と後継者不足は、日本の花き業界全体が直面している極めて深刻な構造的問題だ。花きの栽培には職人技とも言える高い技術が必要とされるが、いまこれを失えば二度と取り戻せない。私たちはこの優れた技術を守るため、事業を承継する形でのM&A(企業の合併・買収)を積極的に推進している」

 「すでに2026年1月に愛知県の園芸農家の事業を引き継いだ。新たに会社を設立し、農家の敷地や設備、そして技術を丸ごと継承した。これを一つの成功モデルとして全国に展開していきたい」

 ―どのように展開していくか。

 「日本国内は日照時間や気候、気温、湿度などの自然条件によって、関東や愛知、四国、九州などいくつかの生産適地に大別できる。これらの地域で高い技術力を持つ農家を対象に、愛知県でのモデルを展開していく。将来的には全国に10カ所程度の生産拠点を確保し、強固な生産ネットワークを構築したい。これらの自社拠点でつくられた商品は、フラワーロジテムがすべて買い取って販売する独自の仕組みをつくる。これにより生産者は販売の不安なく栽培に専念でき、フラワーロジテムは高品質な商品を安定的に仕入れることができる。最終的には、消費者のもとに常に最高の状態で花きを届けることが可能になる。日本の豊かな花き文化を次世代に守り伝えるためにも、これに挑みたい」

 ―今後の将来像をどう描いているか。

 「目指すのは、川上から川下までを強固に結ぶ『総合型花き流通企業』へのさらなる進化だ。単なる効率化だけでなく、人や社会、そして地球環境に優しい持続可能な事業(サステナブル・ビジネス)を展開していきたい。また、全国展開や事業の多角化などを見据え、最適な経営体制を構築するため、将来的なホールディングス(持株会社)体制への移行も視野に入れている。変化を恐れず、常に先手を打つことで、花き産業全体の発展に貢献していく」

【企業概要】株式会社フラワーロジテム…本社・鴻巣市寺谷125。2005年9月に設立。資本金は3,000万円、従業員数は65人(2026年8月末現在)。花きや関連資材の卸売、物流などを手がける。

【埼玉県の経済をけん引する企業トップに焦点を当てた、新インタビュー連載「埼玉発・企業トップが語る成長戦略」がスタート。毎週火曜日と金曜日の週2回、電子版で配信する。激変する経営環境のなかで、いかにして次の成長カーブを描いているのか。最前線で舵を取る経営者の戦略に迫る】

=埼玉新聞WEB版=

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