息子死亡…速度120キロの車にはねられる 青信号の横断歩道で 救護しない運転手を「危険運転」ではなく過失運転致死罪で起訴、納得できず母が署名提出…そして危険運転致死罪に訴因変更、地裁が認める 息子は25歳
狭山市で昨年12月に発生した死亡ひき逃げ事件で、自動車運転処罰法違反の過失致死罪で起訴された狭山市の塗装工の男(20)について、さいたま地裁は15日までに、より法定刑の重い危険運転致死罪への訴因変更を認めた。9日付。さいたま地検川越支部が今年7月24日に変更を請求していた。さいたま地裁で裁判員裁判で審理される。
起訴状などによると、被告は昨年12月22日、狭山市鵜ノ木の国道交差点で、乗用車を運転し、赤信号をことさらに無視し、重大な交通の危険を生じさせる速度の時速約120キロで進行。信号に従って横断歩道を渡っていた男性=当時(25)=を発見したが衝突し、死亡させたとされる。必要な救護措置を取らずに逃走し、酒気を帯びて運転していたとして、道交法違反のひき逃げと酒気帯び運転の罪でも起訴されている。
県警が道交法違反(酒気帯び運転)、危険運転致死容疑で逮捕。地検川越支部が今年1月28日、過失致死罪で起訴していた。遺族が3月25日に危険運転致死罪の適用を訴える署名などを同支部に提出。検察が補充捜査を実施し、危険運転致死罪の類型である「赤信号をことさら無視」に該当すると判断し、訴因変更を請求していた。
■約4万7千筆の署名を提出、再捜査を求めた(以下、3月30日配信の署名提出記事)
狭山市で昨年12月、時速約120キロで走行して赤信号を無視した車に男性がひき逃げされ死亡し、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)などで男が逮捕された事件で、さいたま地検川越支部は1月28日に男を道交法(ひき逃げ)や、量刑の軽い過失運転致死罪などでさいたま地裁川越支部に起訴していた。危険運転致死罪が適用されず、遺族らは3月25日、さいたま地検川越支部を訪れ、約4万7千筆の再捜査を求める署名を提出した。
事件は昨年12月22日午前0時5分ごろ、狭山市鵜ノ木の国道16号の交差点で発生。被告の男(20)が赤信号を無視して進行し、横断歩道を青信号で横断していた男性=当時(25)=をはねて死亡させ、救護措置を取らずに現場から逃走した。現場は見通しの良い直線道路で法定速度は60キロだったが、男は時速約120キロで走行していた。
母森口美智代さん(54)ら遺族は過失運転致死になった理由の説明を受けたが納得できず、2月下旬から危険運転致死の適用を求める署名活動を開始。知人を介して自筆で約9千筆、オンラインで約3万8千筆が集まった。
第1回公判は4月24日に予定されているが、裁判を前にした25日、森口さんら遺族、高橋正人弁護士、支援者らが署名を同支部に提出した。森口さんは取材に対し、「これだけの運転をして過失になるのか。裁判まで黙っていることはできなかった」と述べ、「異議を唱えることはできた。署名を踏まえて検察が向き合ってくれることを願っている」と話した。
高橋弁護士は担当検事から事件の内容を聞いたが、「捜査は不十分に感じる」という。今週にも訴因変更を求める要望書をさいたま地検、同川越支部に提出する予定。
同地検の井ノ口毅次席検事は「遺族には真摯(しんし)に対応していきたい」としている。










