埼玉新聞

 

洗浄機能付き非常用トイレ開発 熊本地震の被災地を視察した社長「トイレができないと本当につらい」 思いを形に、8日発売

  • 非常用トイレ「Scet」を開発したフジテックの山口洋一代表取締役(右)と大槻商店の潟上修統括本部長=4日、川口市元郷

    非常用トイレ「Scet」を開発したフジテックの山口洋一代表取締役(右)と大槻商店の潟上修統括本部長=4日、川口市元郷

  • 【地図】川口市(背景薄緑)

    川口市の位置

  • 非常用トイレ「Scet」を開発したフジテックの山口洋一代表取締役(右)と大槻商店の潟上修統括本部長=4日、川口市元郷
  • 【地図】川口市(背景薄緑)

 機械部品商社の「フジテック」(埼玉県川口市元郷)は、同市東領家に工場を構える金属加工会社「大槻商店」(東京都北区)と共同でおしり洗浄機能付きの非常用トイレ「Scet(スケット)」を開発した。ステンレス製の本体は耐久性に優れ、川口の金属加工技術を駆使して、強度や軽さなどを追求した製品。7月の熊本地震直後、現地に足を運んだというフジテックの山口洋一代表取締役(60)は「震災が起きるとトイレへの対応は待ったなしの状況になる。トイレができないと本当につらい。少しでも快適さに貢献できれば」と思いを語った。

 同製品は、カケフホールディングス(岐阜県可児市)のグループ会社である大槻商店が製造した。4枚のパネルで本体を組み立て、便座を載せる構造。本体にセットした洗浄機を手で動かすため、電源を必要としない。家庭用の洗浄機能付きトイレに近いものを目指し、ノズル先端の穴の数や位置、口径など細部にまでこだわった。

 便座にも川口のものづくりの技術を生かした。絞り加工で丸みを帯びた形状にしたことで、座った際のフィット感が向上。耐荷重は150キロ。トイレのサイズは組み立て時で横幅33センチ、奥行45センチ、高さ35センチで、重さはトイレ単体で約4・6キロ。コンパクトで軽いため、備蓄の際に幅を取らず、運びやすい点が特徴だ。

 大槻商店の潟上修統括本部長(58)は「ステンレス製なので、経年劣化がない。衛生面でも安易に手入れができる。砂利や土の上など使用環境を選ばないのも、使用する上で大事なポイントになる」と強調した。

 Scetは8日に販売開始する。価格は、本体1台と加圧式ポンプ、本体収納バッグなどのセット一式で9万1080円(税込み)。同製品は排せつから洗浄、処理までを一連で捉えた独自構造として、実用新案登録を取得している。

 問い合わせは、フジテック(電話048・227・3255)へ。

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