なぜここに…埼玉で除染土を再利用へ 場所は人通りがあり、JR駅から徒歩3分 大型ショッピングモール、赤十字病院、小児医療センターなど集まるエリア「仕方ない」「なぜよりによって病院の近くに」
除染土再利用の方針が決まった、さいたま新都心合同庁舎(中央区新都心)は、JRさいたま新都心駅西口から徒歩約3分の立地にある。周囲には、GMOアリーナさいたまや大型ショッピングモールなどの「にぎわい場」のほか、さいたま赤十字病院や県立小児医療センターなど各種医療機関が集まるエリアでもある。国の方針を受けて、市民や施設利用者らは「仕方ない」と理解を示す声や、「なぜここに」といった不安も広がっている。
浦和区の80代男性は「福島第1原発でつくられた電気は、われわれ関東の人間が使ってきたのだから、除染土を受け入れるのは当然のこと」とうなずく。一方で、環境省が進めている除染土活用の実証事業を巡り、過去に計画地周辺の住民などから「再利用反対」の声が上がった現状を不安視する。男性は「政府から独立した民間組織に放射能度計測を再度依頼するなど、『絶対に安心』という証明を市民たちに伝えるべき」と注文を付けた。
同庁舎内の浦和税務署を利用したさいたま市の女性(61)は「どこかで処分しないといけないのは分かるが、人通りがある場所ではなく、他に適した活用法はないものなのか」と首を傾げた。家族の付き添いで県立小児医療センターに訪れた中学3年の男子生徒(15)は「仕方ないという気持ちはあるが、なぜよりによって病院の近くに」と心配を口にした。
市環境対策課によると、市は今月7日に環境省関係者から「花壇に活用する」などの報告を受けたが、国から連携依頼を求められることはなく、市が除染土再利用に関して住民説明会などを開く予定はないという。
清水勇人市長は「市としては事業の是非を判断する立場ではないが、安全性は国が責任をもって立証し、市民の安心感を創出した上で、事業を進めるよう国に要望した。また、施工後もモニタリングを行い、市民から問い合わせがあった際にはしっかり対応できるようにしてほしいと考えている」とコメントした。











