LGBTQ関連の私設図書館 所沢にオープン Xジェンダーの今将人さん、資料2万点集め「生きたい人生考える力を」
書籍やコミュニティー内で発行するミニコミ誌など、LGBTQ(性的少数者ら)に関連する資料を集める私設図書館が7月、所沢市にオープンした。開設したのは、性自認が男女どちらでもない「Xジェンダー」の今将人(いま・まさと)さん(49)。「『自分が本当に生きたい人生ってなんだろう』と、考える力を身に付けてほしい」と語る。
図書館は今さんが購入した住宅街の一角の一軒家。今さんが集めた約1万点と団体から寄贈された約1万点の資料計約2万点を所蔵する。書籍、雑誌、漫画、映像作品から、当事者団体が情報や意見を発信するミニコミ誌まで、多くの資料を集めている。古くて取り扱いに注意が必要な本や個人情報を含む資料、成人向けの内容も含むため、中学生以上から利用できる開架図書と、18歳以上が利用できる閉架書庫に分かれる。「ライフカスタマイズラボ」のホームページからの予約制で、利用は2時間5千円から。
■先人の言葉
「先人たちの試行錯誤、七転八倒を見てほしい」。所蔵する最も古いLGBTQに関する書籍は1950年代、ミニコミ誌は80年代の発行。当時の資料には現在では差別的とされる言葉、意見が書かれていることもあり、世間や当事者間の偏見と向き合い、闘い続けてきた「生の言葉」が残されている。
LGBTQの生きづらさは、ジェンダー・バイアスや性に関わる差別などの問題と通底していると考え、図書館にはメンズリブ(男性開放)、フェミニズムなど、関連する書籍も所蔵する。今さんが内容に納得できない場合も、反論が含まれる書籍と共に置く。「ネガティブな情報にも出合わないと、おかしいんじゃないかと思うこともない。自分がどう考え、どう行動していこう、と考えるきっかけになると思う」と語る。
■自分好みに
今さんは幼少期から「女の子はピンクが好き」など、周囲から性別や好みを判断されることに違和感を抱いていた。「自分のことを妖怪だと思ってた。人間になればいじめられずに済むんだと」。自分を押し殺すうちにうつ病を発症し、アルコール依存症にも苦しんだ。40歳でIT企業に入社するも、「カミングアウトはしない方がいい」と言われたこともあったという。
現在はLGBTQ、精神障害当事者であることを公表しながら、損害保険ジャパン(東京都新宿区)で、DEI(多様性・公平性・包摂性)推進を担当し、社内外でのLGBTQ、アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)に関する講演、研修、ツール開発を行っている。「自分らしく生きることは難しいが、自分好みに生きることはできる。『自分が本当に生きたい人生ってなんだろう』と考える力を身に付けてほしい」











