県立松山高校・新聞部 全国総文祭で4年連続最優秀賞 部員200人の大所帯 分業制による年間約130回の発行実績が評価 「楽しく作る」その先に快挙
秋田県で7月に開かれた「第50回全国高校総合文化祭(総文祭)」の新聞部門で、東松山市の県立松山高校新聞部が4年連続となる最優秀賞を受賞した。部員200人の大所帯で「松山高校新聞」を発行。文化やスポーツなど幅広い分野の取材に取り組み、社会や校内の様子を伝えてきた。「楽しく新聞を作り、得意なところで互いを補う」。そんな部員たちの情熱が快挙を引き寄せた。
花火大会の主催者やバスケットボール教室代表へのインタビュー、絵本作家の作品展―。松山高校新聞には多彩な分野の記事が掲載されている。「挑戦は大きな財産に」や「成人の意味を問い直す」などと見出しをつけたコラムでは、学校生活や将来に対する考えがみずみずしい文章でつづられている。
「ほっとした。受賞にこだわらず、楽しく新聞を作った」。7月に新聞部を引退した前部長で3年の杉原壮太さん(18)は4年連続の最優秀賞を喜ぶ。
■年間130回制作
新聞制作は分業体制だ。取材先のアポイントメント交渉や質問作りを担う「取材」と原稿を執筆する「ライター」、写真撮影を行う「写真」、紙面レイアウトの作業に当たる「IT」の4班で臨む。
A3判の表裏2ページで月3回発行。部活動の報告などで「号外」も制作する。紙齢は8月8日付で453号を数え、号外も含めると年間約130回を作る。
取材のモチーフは、部員全員が参加する月1回の編集会議で決めていく。これまでに登山家や地元の祭りなど、学校の内外を問わず取材に赴いてきた。松山高の入学試験の倍率を上げようと、生徒へのアンケートを基にした企画記事も掲載した。「幅広く取材する圧倒的な活動量は、松山高新聞部の強みだ」。杉原さんは力説する。
■異なる考えに接する
前取材班長で3年生の武内清志郎さん(17)は取材の面白さとして「違った考え方の人たちと触れ合える」ことを挙げる。前ライター班長で3年生の高橋京太郎さん(18)は「『文章を書くのは得意ではないがそれを克服したい』ということをモチベーションにする部員もいる」と語る。
一時は部員がゼロとなり、廃部寸前だったという新聞部。3年生を含めた現在の部員数200人は校内の部活動で最多だ。
紙の媒体で情報を発信する意義は何か。杉原さんは言う。「新聞は記録に残る。松山高校新聞は学校の思い出の一ページだと思っている。なくなったらその記録が途絶えてしまう」
■合言葉は「自走」
新部長となった2年生の関谷泰一さん(17)は、次の目標に触れ、「先輩がつなげてきた新聞部。楽しく活動し総文祭で5連覇したい」と力を込める。
「審査は年間の紙面が全て対象になる。1年間の活動を認めてもらったと思っている」。顧問の矢野悠季教諭は受賞をこう総括する。今後について「『自走』を合言葉に活動したい。友だちの肩を借り、ゆっくりと、たくさん寄り道をしながら進んでほしい」とした。











