戦争の悲惨さ、伝え続けなければ…全国戦没者追悼式で埼玉県内遺族ら、次世代への継承を強く訴え 「自分たちがつないでいきたい」「その先の世代にも伝え続けてほしい」
終戦から81年を迎えた15日、全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で行われた。参列した遺族らは戦争で犠牲となった最愛の家族に思いをはせ、黙とうをささげた。世界各地で戦争が起き、犠牲者は増え続けている。高齢化が進む遺族らは平和を願い、「戦争の悲惨さを伝え続けなければいけない」と、次世代への継承を強く訴えた。
埼玉県の遺族を代表して、久喜市の島田勇さん(83)が献花台に花を供えた。父の茂さんは千葉県習志野市で、旧日本軍騎兵旅団に所属していた。船で南方に向かう途中に米軍の潜水艦から攻撃を受け、27歳で亡くなった。当時2歳だった島田さんは父のことをよく覚えていないが、祖母や母から父の話をよく聞いていたという。「81年たっても苦しい思いをしている人がたくさんいる。戦争は自分勝手なもの」と話し「語り部の会で戦争の話を伝え続けていきたい」と語った。
東松山市の小学5年生、石川星伍さん(11)は県内最年少の参列者。祖父の勝巳さん(82)が戦争のことを知るきっかけにしてほしいと、中学3年生の兄の楽空さん(15)と共に初めて参加した。曽祖父の儀治さんは、終戦の1945年に27歳で旧日本軍陸軍の衛生兵として従軍し、フィリピンのルソン島で戦死した。曽祖父の話を初めて聞いたという2人は「あまり戦争のことを知らない。今日をきっかけに自分たちが風化させないよう、つないでいきたい」と話した。
県遺族連合会理事の小久保亘秩さん(86)=日高市=の父の利重さんは45年、ルソン島で29歳のときに戦死した。小久保さんは父から届いた手紙の内容を今でも鮮明に覚えている。「3人兄弟の長男なんだから、お母さんを守って」などと書かれていたという。
「遺族会は高齢化で衰える一方。孫やひ孫に会を継承してもらえるよう努力はしているけど難しい」。小久保さんは遺族会の存続に危機感を抱く。若い世代に関心を持ってもらおうと、戦時中の学童疎開を中心に当時の同年代の話を紙芝居にしているという。「戦争をしてはいけないということを若い人に伝えて、その先の世代にも伝え続けてほしい」と力を込めた。











