埼玉新聞

 

戦時下の生活を紹介 蕨の資料館で平和祈念展 統制された「モノ」や「ヒト」をテーマ 「平和の尊さを見つめ直すきっかけに」

  • 戦時下の生活の様子を伝えている平和祈念展=6日、蕨市中央の市立歴史民俗資料館

    戦時下の生活の様子を伝えている平和祈念展=6日、蕨市中央の市立歴史民俗資料館

  • 【地図】蕨市(背景薄緑)
  • 戦時下の生活の様子を伝えている平和祈念展=6日、蕨市中央の市立歴史民俗資料館
  • 【地図】蕨市(背景薄緑)

 蕨市中央の市立歴史民俗資料館で、平和祈念展「統制されるモノ・ヒト―変わりゆく生活の風景―」が開かれている。戦争によってさまざまな物資が不足するなど、統制された「モノ」や「ヒト」をテーマに、1937(昭和12)年の日中戦争から45(同20)年の太平洋戦争終戦までの物資や食料などに関する資料約100点を展示し、当時の国民の生活を紹介している。9月13日まで。

 蕨には軍需工場が複数あったことなどから、太平洋戦争末期の45年4月から5月にかけて3度空襲に遭い、約50人が命を落とし、約400戸の家屋が焼失または全半壊した。県内では熊谷市に次ぐ2番目の死者数となった。

 37回目となる今回の平和祈念展では、戦争遂行のために開始した37(同12)年の国民精神総動員運動や、人的、物的資源を統制運用する38(同13)年に制定された国家総動員法の紹介から始まる。

 愛国心を養うための時局凧(たこ)や同運動の実践方法をイラストで説明する雑誌の付録、製造の簡易化を図るために作られた国民服のほか、代用品とされた紙製のランドセル、竹製のヘルメットなどを展示している。

 戦意高揚に向けた当時の品々もあり、「断じて『米英』を撃滅しよう!」という文言が入ったラジオ体操の開催を知らせるポスターや、「欲しがりません 勝つまでは」と書かれたチラシなどを紹介している。

 蕨に関する展示品としては、食料の配給や配給券の配布など隣組の活動に関する記録帳や、第一蕨尋常高等小学校(現市立北小学校)で行われた代用食の作り方に関する講習会のチラシ、現在の市立第一中学校が立つ場所で行われた開墾作業を記録した写真などがある。

 担当学芸員の勝見知世さんは「戦争によって人の行動が制限され、いろいろな困難があった。当時の生活を知ることで、平和の尊さを見つめ直すきっかけになれば」と来館を呼びかけている。

 入館無料。開館時間は午前9時~午後4時半で、月曜休館。

 問い合わせは、同館(電話048・432・2477)へ。

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