埼玉新聞

 

クマやイノシシ、市街地に出没したら…射撃場で緊急銃猟の研修 埼玉県が初開催 県内猟友会のハンター20人が参加、緊急時の対応方法学ぶ 銃使用は最後の手段…「撃てるかでなく、安全に終結できるか」

  • 動くクマの的に向けて射撃する参加者

    動くクマの的に向けて射撃する参加者=8日午後、長瀞町野上下郷の県長瀞射撃場

  • 【地図】長瀞町(背景薄緑)

    長瀞町の位置

  • 動くクマの的に向けて射撃する参加者
  • 【地図】長瀞町(背景薄緑)

 埼玉県は8日、クマが市街地に出没した際に緊急銃猟を行えるハンターの確保や育成を目的として、長瀞町野上下郷の県長瀞射撃場で「クマ捕獲従事者研修」を初開催した。県内の猟友会に所属するハンター20人が参加し、座学や実射練習を行い、緊急時の対応方法を学んだ。

 緊急銃猟はクマやイノシシが人の日常生活圏に出没した際に、安全確保などの条件の下、市町村長の判断で銃猟が可能となる制度。全国的に問題となっているクマ被害を受け、昨年から新たに設けられた。

 県みどり自然課によると、県内のクマの目撃件数は2025年度が172件で過去最多となった。本年度も25年度を上回るペースで目撃されており、昨年は54件(7月末現在)だったが、今年は78件(同)となっている。

 研修は岩手県宮古市在住で狩猟歴25年の西村昭二さん(54)が講師を担当。座学でクマの習性や出没時の初動対応、銃による捕獲技術、安全管理の徹底を説明し、「銃使用は最後の手段で、撃てるかではなく、安全に終結できるかで判断する」と強調した。実射では正面を向いたクマの的や、動くクマの的に向けて射撃する訓練を行った。

 参加したさいたま市在住の会社役員で、大宮猟友会の太田昭治さん(52)は「大変ためになった。周りの安全を第一にして、人的被害が出ないよう狙撃したい」と語った。同課の佐藤憲野生鳥獣対策幹は「緊急銃猟の人材の確保や育成が急務で、県民の命を守るために協力いただきたい」と話していた。

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