埼玉新聞

 

こども自転車全国大会(10日)、3連覇に挑む 秩父第一小 「ゼロで帰ってくる」 練習量は全国トップクラス

  • 厳しい練習に励む児童ら=7月29日、秩父市上宮地町の第一小体育館

    厳しい練習に励む児童ら=7月29日、秩父市上宮地町の第一小体育館

  • 【地図】秩父市(背景薄緑)

    秩父市の位置

  • 厳しい練習に励む児童ら=7月29日、秩父市上宮地町の第一小体育館
  • 【地図】秩父市(背景薄緑)

 「必ずゼロで帰ってきまーす」「深呼吸ー」。秩父第一小(桜井隆夫校長、児童数119人)体育館で自転車に乗る児童たちの引き締まった声が響き渡る。「ゼロで帰ってくる」とは、競技がスタートする際、減点されずに競技を終えようと自らを鼓舞する掛け声。「深呼吸」は、見守るチームメートが冷静に競技を進めるための温かい声援だ。快挙へ挑むチームは今、かつてない熱気の中で猛練習に汗を流している。

 同小は昨年の「交通安全こども自転車全国大会」を2年連続で制し、今年もくまがやドームで開かれた県大会で4連覇を飾った。今季は前人未到となる、同大会(8月10日・都内)の“全国3連覇”が懸かる。

 大会は学科と実技の2部門に分かれ、1人1200点満点の減点方式。交通規制や標識などの正確な知識と高度な走行技術が問われる。実技は線を踏んだだけでも減点される厳しい戦いだ。

 長さ9メートル、幅140センチの直線路で、110センチから120センチの間隔で9本置かれたピンの間をジグザグに走るスラローム走行、長さ10メートル、幅30センチの直線を25秒以上かけて通過する遅のり走行など、繊細なハンドリングが求められる。全国大会の個人優勝レベルになると、減点は0。団体でもチームでマイナス50点あたりが優勝ラインになるという。

 5人制の県大会は、個人戦で1位から5位までを同小が独占して完全優勝した。選手たちを指導する秩父署の田原祥巡査は「練習量は全国トップクラス。いつも通りの走りができれば勝てる」と3連覇に太鼓判を押す。

 自転車に取り組む児童は現在、6年生5人、5年生4人、4年生4人の計13人。2月ごろからチームは始動し、夏休みに入ってからは、座学も含めて、午前から正午まで1日約3時間から6時間の練習をこなす。他県へ遠征して試合を行うなど、レベルアップにも余念がない。現在の6年生は3年生の時からこうした鍛錬を重ねてきた。厳しいプレッシャーがありながらも、児童たちは日進月歩で成長を遂げている。

 県大会で個人優勝を果たした6年生の天野七緒さんは、競技を続けてきた中で、負けた時の経験などが糧になっているという。「県大会は緊張したけど、自分の走りができたので勝てた。今までに感じたことのない自分の気持ちの種類が増えた」と感受性が豊かになったことを実感する。

 全国大会では同小が1番手で登場。出場は4人で、当日の朝までメンバーは決めない方針だ。キャプテンの岩崎桜さん(6年)は「プレッシャーはめっちゃあるけど、自分たちで決めた目標。自分が選手になって絶対3連覇して、個人でも優勝したい」と力強い。桜井校長は「子どもたちが夢や目標に向かって頑張ることは幸せなこと」と目を細めていた。

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