埼玉新聞

 

杉戸町長に窪田氏 新人3人破り再選 保守分裂の乱戦制す 2期目のかじ取り、町民が注視

  • 杉戸町長選の開票作業を進める町職員=7月26日午後9時ごろ、杉戸町堤根の 彩の国いきいきセンターすぎとピア

    杉戸町長選で開票作業を進める町職員

  • 【地図】杉戸町(背景薄緑)

    杉戸町の位置

  • 窪田裕之氏

    窪田裕之氏

  • 杉戸町長選の開票作業を進める町職員=7月26日午後9時ごろ、杉戸町堤根の 彩の国いきいきセンターすぎとピア
  • 【地図】杉戸町(背景薄緑)
  • 窪田裕之氏

 任期満了に伴う埼玉県杉戸町長選は26日投開票され、現職の窪田裕之氏(61)が、いずれも新人で元杉戸町議の原田寿々子氏(63)=国民推薦、元杉戸町議の栗原偉憲氏(61)、元宮代町議の金子正志氏(72)の3人を退け、再選を果たした。

 窪田氏は、ココティすぎと開設など4年間の実績をアピール。中核病院の誘致推進や給食費の完全無償化を公約に掲げて支持を集めた。当選報告会で、「私を選んでくれた町民の期待に応えるべく、次の4年間を必死に頑張りたい」と2期目の抱負を述べた。

 前回に続いて出馬した栗原氏と原田氏は町政が停滞しているとして刷新を主張したが、及ばなかった。杉戸、宮代の2町合併の実現を目指した金子氏は浸透しなかった。

 当日有権者数は3万6798人(男1万8172人、女1万8626人)。投票者数は1万4204人(男6998人、女7206人)。投票率は38・60%(男38・51%、女38・69%)で、前回の42・59%を3・99ポイント下回り、過去20年で最低となった。

◇杉戸町長選開票結果(選管最終)

当5034 窪田裕之 61 無現
 4228 原田寿々子 63 無新(国民推薦)
 4076 栗原偉憲 61 無新
  752 金子正志 72 無新
 (無効114、持ち帰り0)

■窪田裕之氏

【略歴】(1)町長(2)町議、食品加工会社経営(3)早大(4)富山県(5)下高野
【公約】(1)地域医療と防災力の強化(2)快適な道路・交通環境整備(3)地域資源活用と産業振興(4)子育て・学び・交流環境充実

※略歴は(1)職業または肩書(2)主な経歴(3)最終学歴(4)出身地(5)現住所―の順。埼玉新聞調べ


■不利な風向きも、現職の底力を発揮

 前回と異なり、保守分裂の乱戦となった今回の町長選。4年間の実績に基づく安定感が評価され、原田、栗原氏の追撃を振り切った。

 26日午後10時過ぎ、当選確実の速報が入ると、同町下高野の選挙事務所は大きな歓声と拍手に包まれた。「本当に厳しい選挙だったが、町民一人一人と対話し続けた結果、勝つことができた。安心安全で、若い人が住み続けたいと思えるまちづくりを町民と進めていきたい」。窪田氏は支援者と万歳を三唱して喜びを分かち合い、祝福の花束を手に笑顔を浮かべた。

 盤石の体制ではなかった。前回受けた自民の推薦がなく、これまで共に自民の三ツ林裕巳衆院議員(埼玉13区)を支持してきた栗原氏との間で保守が分裂。春先に脳梗塞で入院して健康不安がささやかれ、対立候補からは公約の未達成を突かれた。

 不利な風向きとなったが、最後に現職の底力を発揮した。陣営関係者は「町を二分するような大きな争点のない乱戦の中、判断に迷った有権者が投票の根拠にしたのが、4年間の実績と安定感だった」と勝因を分析する。

 前回484票差で涙をのんだ原田氏は国民の推薦を受けて支持拡大を図ったが、出遅れが響いた。栗原氏は前回より票を上積みしたものの、窪田氏を上回る勢いには至らず。隣の宮代町から出馬した金子氏は3氏の争いに埋没した。

 激戦を制して2期目のかじ取りに臨む窪田氏だが、1期目に掲げた都市計画道路下野久喜線の整備や中核病院の誘致は実現していない。高齢化も深刻で、特に農村部の活力低下は顕著だ。当選の弁で「町政は町民のもの」と繰り返した窪田氏。その言葉を有権者は信じ、注視している。

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