埼玉新聞

 

<都道府県駅伝>男子・埼玉連覇逃す 序盤の出遅れ響き17位 監督「いつまでも悠太頼みでは駄目」

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 第24回全国都道府県対抗男子駅伝は20日、広島市平和記念公園前発着の7区間、48キロで行われ、2連覇を狙った埼玉は2時間22分23秒で17位に終わった。

 埼玉は序盤の出遅れが響いた。1区白鳥(埼玉栄高)がトップと18秒差の21位でつなぐと、2区久保田琉(小川東中)も20位と思うように順位を上げられず。中盤で徐々に盛り返したものの、10位でたすきを受けたアンカー田口(東洋大出、ホンダ)が7人に抜かれた。

 優勝は福島。

■総合力、発揮できず

 優勝争いが大混戦だったこと、アンカーに絶対的エースの設楽悠がいないことを考慮すれば、埼玉は、是が非でも出だしで主導権を握る必要があった。だが1、2区で20位と後手に回ってしまった。連覇の鍵に「総合力」を挙げていた北村監督(武蔵越生高教)は「力はあったと思うが、その力を一人一人がうまく発揮できなかった」と、残念そうに振り返った。

 全国高校駅伝の1区で区間賞を獲得し、このレースでも1区を託された白鳥(埼玉栄高)は速い流れの中、集団で我慢してラストの切れを生かすのが持ち味。ところが、想像以上のスローペースとなり、リズムに乗れなかった。残り1キロで余力はなく、18秒差の21位。2区久保田琉(小川東中)は最初の1キロを2分48秒と突っ込んで入った分、最後は伸び切れなかった。

 3区牟田(西武文理高出、日立物流)6区小山(蓮田平野中)が区間1桁の力走でアンカーにトップと59秒差、入賞圏内の8位とは11秒差の10位でつないだが、合宿明けだった田口(東洋大出、ホンダ)は重い足取りで次々とかわされた。

 改めて設楽悠の偉大さが際立つ結果となった。高校時代の恩師でもある北村監督は「いつまでも悠太頼みでは駄目。頼らなくても優勝できるメンバーをつくりたい」と言う。そういう面では白鳥、久保田徹(聖望学園高)の高校生2人と久保田琉、小山の中学生2人が2年生というのは楽しみな材料で、指揮官も「来年につながるレースができた」と最後は前向きな言葉で結んだ。

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