埼玉新聞

 

解体建物で消防訓練 現場さながら救助活動 2階建てアパート2棟を活用 消防車両4台・消防隊員ら22人参加

  • 解体予定の建物で本物の火災現場さながらの訓練をする消防隊員ら=桶川市坂田東

    解体予定の建物で本物の火災現場さながらの訓練をする消防隊員ら=桶川市坂田東

  • 【地図】桶川市(背景薄緑)
  • 解体予定の建物で本物の火災現場さながらの訓練をする消防隊員ら=桶川市坂田東
  • 【地図】桶川市(背景薄緑)

 埼玉県央広域消防本部桶川消防署は14日、桶川市坂田東の解体予定の2階建てアパート2棟を活用して実践的な消防訓練を実施した。建物のドアを破壊して突入するなど日々の訓練ではできない実際の火災現場さながらの消火、救出活動が行われた。

 同消防本部は鴻巣、北本、桶川の3市を管轄している。今回は桶川消防署管内の解体前の建物が不動産・建設大手の大東建託(本社・東京都港区)から提供されたため、各消防署からポンプ車、高度救助車、泡の薬剤を積んだ化学車など4台の消防車両が出動し、22人の消防隊員、救助隊員が参加した。

 厚さ4センチの木製玄関ドアをエンジンカッターで切り抜いたり、「ハリガンツール」という特殊な道具で鍵を破壊して、火災の起きている部屋に進入し安否確認。続いて、ロープを使って救助するための支点を作成。可搬式のはしごを使って2階から、意識がない想定でダミー人形を水平につるして救助する方法などを訓練した。隊員たちはメガホンや無線を使って、常に状況を確認しあった。

 酷暑のこの日、本年度初めて導入した「アイスプール」も登場した。災害現場では、隊員は年間を通して防火服を着用するため、服内の温度は50度近くに上る。火災の規模によっては完全な鎮火まで12時間以上かかることもあり、隊員の体調管理も重要。アイスプールは水を張った小さなプールで隊員が飛び込んで、体を冷やす。熱中症防止対策として今後は実際の現場でも活用される。

 千村茂消防長はこの日の訓練について「実際の建物を使用することで、訓練施設では経験できない貴重な機会となった。隊員相互の連携や指揮命令系統の確認など、現場対応力の強化につながったと思う。こうした機会を最大限に活用し、地域住民の命を守る消防力の向上に努めたい」と話した。

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