さいたま市…武蔵浦和地区の義務教育学校 3回入札不調で説明会 「3回の不調は大失態」、「進学先がはっきりせず不安」
建設工事の入札が3回連続で不調になっている、JR武蔵浦和駅周辺地区の義務教育学校設置に関する説明会が12日、さいたま市南区の市立内谷中学校体育館で行われた。
市教育委員会は、2029年度中の工事完了と30年度の開校が極めて困難になっている状況を報告し、入札不調の経緯や教育環境整備の今後の対応について説明した。
参加した保護者らからは、「3回の不調は大失態」「わが子の進学先がはっきりせず、不安」「義務教育学校にするメリットはあるのか」と厳しい意見が相次いだ。
説明会に参加したのは、関係6校(沼影小、浦和大里小、浦和別所小、西浦和小、辻小、内谷中)の保護者ら約50人。
竹居秀子教育長が冒頭、「今回(今年5月)の入札不調の影響によって、子どもたちの教育環境や教育活動に影響が及ぼすことのないよう、しっかりと対応していく」とあいさつ。建設予定地を工事開始前までの期間、子どもの遊び場として活用を検討していることや、関係6校のトイレ洋式化、体育館の空調工事など教育環境の整備を実施していくことを報告した。
質疑応答で、男性は「今回の入札は一定の効果があったと聞くが、保護者からしたら何の意味もない。検証をしっかり行い、次こそは成立させてほしい」と指摘。小学生高学年の母親は「開校を楽しみにしているが、完成のめどが立たず、わが子の進学する中学校がどこか分からない状況がストレスになっている」と訴えた。
このほか、「計画を見直し、既存校舎の増設や教室数を増やすなどの選択肢はないのか」「義務教育学校のメリットがいまひとつ分からない」など、開校の可否についても保護者から質問・意見が集中した。
5歳児の母親(41)は、入札不調2回目の説明会(25年7月開催)時は関心が薄かったが、工事延期が続いている状況に不安を抱き、出席した。取材に「新校に興味はあるが、急に学区が変わることで、子どものメンタルが心配。このまま工事が進まないのであれば、私立学校への進学も考えたい」と話した。
同義務教育学校は、武蔵浦和駅周辺の再開発に伴う児童生徒の急増に対応するため、小学1年から中学3年までの9年間を一貫したカリキュラムで教育する市内初の学校形態。25年2月、5月の入札不調を受け、26年4月に3回目の入札を公告、5月に入札不調となった。今回は参加希望者が提示した見積もりを参考に予定価格を作成する「見積活用方式」を導入したが、期間内に参加申請がなかった。資材高騰や人手不足などが原因の一つとみられている。











