けが乗り越え双子バッテリー 松山・吉田兄弟 最後の夏「一番いい球」、「信じて投げた」 母「ありがとう」と笑顔
「同じ高校で野球ができて良かった」。全国高校野球選手権埼玉大会で11日、UDトラックス上尾スタジアムで行われた2回戦の大宮―松山戦。けがを乗り越え、松山3年の双子バッテリーが最後の夏に復活。兄の吉田兼梧投手兼内野手(18)と弟の翔棋捕手(18)は2―6で敗退後、お互いに感謝の言葉を伝えながら涙を流した。
2人は、野球が大好きだという4歳上の兄で大学生の昂生さん(21)の影響で、物心ついたときから野球は身近な存在だった。家族から勧められ野球を始めた2人。小学1年から現在まで、昂生さんが2人に試合の反省点や投げ方、打ち方などの技術面を伝えてきた。いつも双子だけではなく、兄を含めた3人で今後の対策などを話し合い、練習に生かしてきたという。甲子園を目指して、松山に入学。2人は1年生で共にスタメン入りを果たした。
昨年の秋季県大会中に兼梧選手が肩を脱臼。今年の春季県大会までに完治せず、投げることができなかった。思うように練習ができない中、翔棋選手と昂生さんと一緒にストレッチなど少しずつ練習を重ねる。迎えた大宮との2回戦。六回途中から兼梧選手がマウンドに登り、双子バッテリーとして最後の夏に臨んだ。六回は失点するも、七回から九回までは息の合ったプレーで点を許さなかった。
翔棋選手は試合後、「今まで受けてきた中で一番いい球だった。マウンドに立った時の信頼は一番。最後にいい球を受けられて本当に感謝しかない」と話した。兼梧選手も「チーム内で一番頼りになる存在。翔棋を信じて投げた」と言い、お互いをたたえ、感謝の言葉を口にした。
母のあゆみさんは「ありがとう。楽しかったよ」と2人に声をかけ、「反省点はあるが、最後に2人のバッテリーが見られて良かった」と涙をこらえ、笑顔を見せた。野球は続けず、今大会で終わりにするという2人。野球で学んだ経験を生かして、それぞれの夢に向かって歩み始める。











