国蝶オオムラサキ、いまは準絶滅危惧種 埼玉・小川で100匹超を放蝶 青紫の羽が里山に舞う 「昔は林に行けばたくさん見られた」
2026/06/30/13:22
埼玉県小川町小川の仙元山の麓にある「カタクリとオオムラサキの林」で6月28日、国蝶のオオムラサキの放蝶会が行われた。小雨の中、空に放たれたオオムラサキは参加者の服などに止まったものの、間もなく雑木林の中に消えていった。参加者は青紫色に輝くオオムラサキの神秘的な姿に魅了されていた。
放蝶したのは地元の下小川三区コミュニティ倶楽部(代表・内野幸一さん)。1990年から同林の里山保全活動に取り組んでいる。放蝶会は「オオムラサキなどの生物がいつまでも生息できる環境を、守っていくことの大切さを知ってもらおう」と始まり、毎年広く一般に開放していた。しかし、6年前のコロナ禍以降は放蝶会の規模を縮小し、会員を中心に地域の人が放蝶を行ってきた。
この日は同倶楽部の会員が飼育、羽化したばかりの100匹余りのオオムラサキを放蝶した。
同町立小川小学校5年の岩出周祐さん(10)と、妹で3年の実さん(8)は両親と参加。周祐さんは「神秘的。オオムラサキが羽を広げてうれしそうに飛び立っていったように感じた」。実さんは「おしっこをかけられたが、楽しかった」と話していた。
オオムラサキは「日本全国に分布している」として、57年に「国蝶」に定められた。その後、土地開発などによる生息地の減少で数が激減。今では環境省のレッドリストで準絶滅危惧種に指定されている。
内野さんによると、「(昔は)林に行けば、オオムラサキがいっぱい見られたが、激減してしまった。今年も温暖化や異常気象の影響か、数がそろわなかった」と生育を危惧。そして「来年は国蝶指定70周年。一般の方にも放蝶してもらえるようにしたいですね」と、来年以降の取り組みに期待していた。











