埼玉新聞

 

考えられない…新鮮な食材をたっぷり使ったアイスクリーム 農家が持ち込む規格外品での製造を受注 熊谷のジェラートマリノ、直売所で扱う商品も充実「アイスクリームは無限の可能性」

  • 果実などの皮を器として使う「総天然氷菓」を持つジェラートマリノ社長の池田順也さん

    果実などの皮を器として使う「総天然氷菓」を持つジェラートマリノ社長の池田順也さん=熊谷市広瀬

  • 素材をふんだんに使ったバラエティー豊かなアイスクリーム

    素材をふんだんに使ったバラエティー豊かなアイスクリーム

  • 【地図】熊谷市(背景薄緑)

    熊谷市の位置

  • 果実などの皮を器として使う「総天然氷菓」を持つジェラートマリノ社長の池田順也さん
  • 素材をふんだんに使ったバラエティー豊かなアイスクリーム
  • 【地図】熊谷市(背景薄緑)

 農家が丹精込めて育てた果物など、新鮮な素材をふんだんに使ってアイスクリームを製造するジェラートマリノ。より付加価値のある商品を生み出そうと、近年は6次産業化の支援にも取り組む。

 1986年、2代目社長の池田順也さん(43)の父晃さん(79)が、熊谷駅前で仲間とともにジェラート店を開き創業した。だが、ジェラートが国内で市民権を得ていなかった時代。90年にショップ販売から撤退し、アイスクリームの卸売りと大手メーカー商品の製造を担ってきた。

 大学卒業後、オーストラリアでツアーガイドなどをしてきた池田さんだが、25歳の時に晃さんから「手伝ってほしい」と請われて入社した。その頃、果物や野菜の皮を容器として利用し、中身をアイスクリームにする「総天然氷菓」は名門ホテルや百貨店に納品するなど、高く評価されていたが、利益率の低い業務だったという。余った果実をアイスクリームにしたいと近隣のイチゴ農家に相談されたのをきっかけに、2011年には6次産業化の製造委託を始め、池田さんは野菜ソムリエの資格を取得。18年には直売所もオープンした。

 20年、新型コロナウイルス感染拡大が直撃する。「外食も、ホテルも、結婚式場も、全ての仕事がゼロになった」と池田さん。これを契機に6次産業化の支援業務に軸足を移し、少しずつスタートしていた付加価値の高い商品作りに本腰を入れ出した。

 農家が持ち込む規格外品などを原料にしたアイスクリーム製造を受注。直売所で扱う商品も充実させていった。「果物や野菜の生産者だからこそ作れるアイスにしようと。普通では考えられないぐらい、食材をたっぷり使った。香料や着色料は一切添加していない」と胸を張る。

 農園は食品ロスを減らせ、各園オリジナルの加工品を販売できる。現在は県内外の農園などに依頼され、約100種類を作っているという。「収穫期によって味わいが変わっても、それがむしろ商品の強みになる。まちおこしをしたい自治体の問い合わせも少なくない」と池田さん。24年に社長を引き継ぎ、25年には県の「彩の国経営革新モデル企業」に指定された。

 珍しい素材では、マグロやワカメを利用した商品の製造も請け負っている。池田さんは「アイスクリームは、子どもから大人まで誰もが好きなデザート。無限の可能性がある」と将来を見据えた。

 ジェラートマリノ 熊谷市広瀬650の1(電話048・525・2044)。

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