埼玉新聞

 

目がしびれ…中学生ら18人を搬送 校舎の3階廊下で催涙スプレーを噴射、舌もしびれて「気分が悪い」 切り付け事件以降、防犯用でスプレーを設置…3カ所で保管、誰でも使用できる状態

  • 現場を出入りする消防車など=10日午後4時12分、さいたま市西区の指扇中学校

    現場を出入りする消防車など=10日午後4時12分、さいたま市西区の指扇中学校

  • 【地図】さいたま市西区

    さいたま市西区の位置

  • 現場を出入りする消防車など=10日午後4時12分、さいたま市西区の指扇中学校
  • 【地図】さいたま市西区

 10日午後2時ごろ、さいたま市西区の市立指扇中学校で、「催涙スプレーが噴射されて、男女十数名程度が気分が悪いと言っている」と教頭が119番した。県警やさいたま市教育委員会によると、中学1年生の生徒ら18人が救急搬送された。いずれも意識はあり、命に別条はない。

 同市教委生徒指導課によると、スプレーは昼休み中の午後1時20分ごろ、教室が並ぶ校舎の3階廊下で生徒により噴射され、周囲にいた1年生男女17人と教職員1人が被害に遭った。その後、直ちに換気を行い、午後5時ごろまでに全校生徒は一斉下校した。午後7時半現在で、被害生徒は全員帰宅している。噴射した生徒は分かっていない。

 スプレーは、2023年度に戸田市内の中学校で男性教員が切り付けられた事件を受けて、防犯対策として同校独自の判断で校舎各階計3カ所に設置した。スプレーは普段、廊下脇の籠に入れて保管されており、誰でも使用できる状態だったという。

 スプレーには、トウガラシ成分が含まれていて、生徒たちは目や舌のしびれ、かゆみなどを訴えて救急搬送された。事件後に、校舎内のスプレーは一斉撤去した。校舎内は既に清掃、消毒済みであることから、11日は通常通り生徒は登校する。

 竹居秀子教育長は「学校および関係機関と連携し、事実関係と経緯の把握を進め、再発防止策を講じていく」とコメントした。

■無事の帰宅に安ど

 現場はJR西大宮駅から徒歩約10分で、住宅や学校が立ち並ぶ地域。現場では、子どもたちの姿や声はなく、救急車や消防車などが出入りをしていた。

 下校時間を過ぎても帰ってこない子どもたちを心配した保護者らが説明を求めて、不安そうに校舎に入っていた。午後5時ごろ、教員などが付き添いながら生徒の集団下校が行われた。

 中学1年の息子が喉の痛みを訴えて搬送されたという40代父親は「今は回復して、外傷もなく家に帰ってきている。子どもに不安な思いをさせたくないので詳細は聞いていないが、とにかく無事でよかった」と話した。

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