埼玉新聞

 

あの「ガリガリ君」も値上げ…止まらない物価高 ナフサ高騰で飲食料品は今年1万品目超えへ 来月だけで2269品目が値上げ予定 埼玉の中小小売店からも悲鳴

  • 毎日の調理に欠かせない食用油の値段も上がっている=8日、さいたま市桜区の「フレッシュ市場マルフク」中浦和本店

    毎日の調理に欠かせない食用油の値段も上がっている=8日、さいたま市桜区の「フレッシュ市場マルフク」中浦和本店

  • 【地図】さいたま市桜区(背景薄緑)

    さいたま市桜区の位置

  • 毎日の調理に欠かせない食用油の値段も上がっている=8日、さいたま市桜区の「フレッシュ市場マルフク」中浦和本店
  • 【地図】さいたま市桜区(背景薄緑)

 帝国データバンクは、今年の飲食料品の値上げが6月1日までの集計分で1万1157品目になる見通しだと発表した。調査を開始した2022年以降、5年連続で1万品目超えが確実な状況。中東情勢の悪化で夏以降、さらに増える可能性がある。

■容器代が高騰

 調査は主要食品メーカー195社で実施。トレーやフィルムの原料となるナフサの値上げ分を価格に反映する動きが目立った。6月は単月として2カ月ぶりに1千品目を超えた(1078品目)ほか、7月は倍増の2269品目と3カ月ぶりに2千品目を上回る見通し。

 食品別に見ると、最も多いのは冷凍食品やパック米飯など「加工食品」の4179品目。サトウ食品(新潟市)は3月2日の出荷分から「サトウのごはん」を約12%値上げした。「ガリガリ君」でおなじみの赤城乳業(深谷市)も同1日の出荷分から同商品を10円値上げし、90円とした。ニチレイフーズ(東京・中央区)は「本格炒め炒飯」など家庭用の冷凍・常温食品のほぼ全品を8月から値上げする。「加工食品」の値上がりは既に昨年の通年実績値(4791品目)の9割に達している。

 次いで「調味料」が2784品目。だしやたれ製品のほか、しょうゆ製品が軒並み値上がりしており、キッコーマン(千葉・野田市)は9月から3年半ぶりに、計291品目の価格改定に踏み切る。川島町の笛木醤油でも来年1月から4~8%程度の値上げに向けて準備を進めている。

■中小小売店も打撃

 「酒類・飲料」(1893品目)は第3のビールや発泡酒、輸入ワイン、焼酎・日本酒などが幅広く値上がりする一方、酒税法改正を受けてビールでは減税分の値下げが発生した。最も少ない「乳製品」(64品目)は原料乳の価格据え置きなどを背景に抑制気味だが、足元では紙パックなどの包装資材や輸送費・人件費が上がっており、今後の影響が懸念される。

 JR中浦和駅(さいたま市桜区)近くの食品スーパー「フレッシュ市場マルフク」の福島晶彦社長は「仕入れのロット数では大手にかなわないので、加工食品(の価格)で勝負するのは難しい。うちは元々青果店なので野菜や魚などの生鮮食品でお客さまに支持されるよう、頑張るしかない」と話す。常連の70代女性は「年なので火を使わなくても済む冷凍食品をよく買うが、みんないつの間にか値上がりしていてよく分からない」と嘆いていた。

 帝国データバンクではナフサ関連製品のコスト高で今後も飲食料品の値上げは続くとみており、「7~10月に、さらに表面化するだろう」とした。

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