世界初の試み…イオンが完全養殖ウナギ ネット限定で一般向け試験販売 ウナギの消費拡大で乱獲や密漁…稚魚の漁獲量、最盛期から9割も減少 今後の安定供給や消費拡大に期待
2026/05/31/14:32
イオンは29日、卵のふ化から成魚になるまで完全に人の手だけで育てた「完全養殖ウナギ」の一般向け試験販売をオンライン限定で開始した。世界初の試み。
500食限定でかば焼き1尾(131グラム)4860円、2尾セット(360グラム)のギフトボックス1万2960円などを用意。電子商取引(EC)サイトの「イオンショップ」とネット専用スーパー「Green Beans」で取り扱う。
普段、食卓に並ぶウナギは天然の稚魚(シラスウナギ)を採取し育てたもの。近年、消費拡大に伴う乱獲や密漁もあり、漁獲量は最盛期と比べて9割ほど減少。国際自然保護連合と環境省は絶滅危惧種に登録しており、国立研究開発法人水産研究・教育機構が完全養殖に向けて研究を重ねてきた。
コストは10年前と比べて20分の1程度(約1800円)まで下がったものの、従来の養殖品と比べて価格は約2・5倍。今後の安定供給や消費拡大に期待がかかっており、イオンは購入者アンケートを通じて今後の取り組みに反映させる。
28日に都内で開かれた会見でイオンの土谷美津子副社長は「市場での提供を通じて評価を確認し、社会実装を目指す。日本の食文化を守りたい」と意欲。生産を担う山田水産(大分県佐伯市)の山田信太郎社長も「天然資源を守るための使命だと感じている。(瞬間的な)“打ち上げ花火”で終わらせてはならない」と話した。現在12基ある水槽を40基まで増やし、2028年までに年間10万尾の育成を目指すという。










