埼玉の教育 磐越道事故受け安全、徹底を 県教委が学校に通知 現場「地方との格差深まる」、「日帰りで10万」…
福島県郡山市の磐越自動車道で高校生が死亡したマイクロバス事故を受けて、埼玉県教育委員会は14日、県立学校長(中学校1校、高校131校、特別支援学校53校)宛てに部活動を含む校外行事における移動時の安全確保の徹底を求める通知を出した。
通知は(1)バスの借り上げ契約を締結しようとする際は、契約内容を明確にし、管理職が契約内容を確認すること。また一般貸切旅客自動車運送事業の許可書を確認し、不明なことがある場合は、埼玉運輸支局に問い合わせること(2)道路運送法に違反する「旅客運送無許可バス」(運転手付き白ナンバーレンタカー)を利用しないこと(3)教職員が運転する車に児童生徒を同乗させないこと(4)部活動を含む校外行事において借り上げバスを生徒の移動に使用する際には、バスの出発地から引率が始まると考え、生徒の安全確保の観点から、学校教職員が同乗すること―などを通知した。
■県内でも同様の事例 地域格差、拡大懸念も
福島県郡山市の磐越自動車道で高校生が死亡したマイクロバス事故を受けて、県内でバス会社を営む男性は「バス会社に責任があるが、県内でもグレーゾーンでやっている部分はある」と明かした。
男性によると、バス業界では運転士の高齢化が進み、若年の担い手の確保が大きな課題となっている。貸し切りバスの費用も値上がりしていて、利益を生み出すことは難しくなっていると指摘。「経営者には安全を守るという自覚が足りなかった。利益を追うのではなく、安全を守りながら利益を確保しなければならない」と話した。
県内の公立高校に勤務する男性によると、公立高校は予算が限られ、バスを借りるのも簡単ではないという。男性は「地方の高校は公共交通機関が弱く、ルールが一層厳しくなると、練習試合も組めなくなる。都市部の高校に生徒が流れ、地方との格差が深まるのではないか」と話した。
公立の高校・中学校の部活動では、公共交通機関や自転車、親の車による送迎などの手段が併用されている。県立高校で剣道部を指導する男性は「今の学校は電車移動。前の学校では、群馬への日帰りに10万円近くかかったことがある」と振り返る。
県内の私立高校で強豪チームを指揮する男性は「責任を持つ教員が誰もいない状況は考えられず、落ち度や矛盾を感じる」と言い切る。同校では父母会がリースしたマイクロバスを教員が運転している。「子どもたちにいい経験をさせつつ、親の負担を減らすために、どこの学校も苦労している」と実情を語った。










