埼玉新聞

 

藤の花が見頃…推定樹齢約150年、埼玉・熊谷の民家で 50年前古木を移植 藤棚は年々拡大、「江南の藤」地域の名所に 29日に「藤祭り」、公開は5月8日まで

  • 花の見頃となった「江南の藤」を案内する大島敬治さん(左)=21日、熊谷市板井

    花の見頃となった「江南の藤」を案内する大島敬治さん(左)=21日、熊谷市板井

  • 花の見頃となった「江南の藤」を案内する大島敬治さん(左)=21日、熊谷市板井

 熊谷市板井の行政書士、大島敬治さん(77)方にある推定樹齢約150年の藤が、花の見頃を迎えた。「江南の藤」として親しまれる藤は、大島さんが27歳だった50年前、両神村(現小鹿野町)から古木を移植して見学者に開放。半世紀にわたって守り、育ててきた藤棚は525平方メートルほどの大きさに広がった。今春も薄紫色の美しいベールのような花房を付け、19日から公開が始まっている。

 大島さんによると、今年は5日ごろ花芽が出始め、12日ごろには長さ15センチほどに育った花房の色づきが進んだ。21日現在、花房は50センチぐらいに成長。大島さんは「雨が少なく気温も上がったので、例年より1週間程度早い」と説明する。最盛期には、長さ1・5メートルにもなるという。

 藤の古木は当時、3本が持ち込まれたが、最も立派な1本を育てることになった。評判を聞いた知人などが移植当初から観賞に訪れ、藤棚は年々拡大。やがて地域の名所になった。大島さんは「暴風で花が全て駄目になったり、青虫に食べられてしまったり、いろいろ苦労した。27歳の時から母親と一緒に管理を始め、給料やボーナスをほとんどつぎ込んだ時期もありましたよ」と懐かしむ。

 花は大島さんが会長を務める「江南の藤保存会」が守っている。同会は2012年、県生物多様性保全活動団体に登録。19年には緑の環境プラン大賞でポケット・ガーデン部門のコミュニティ大賞に輝いた。一昨年から毎年訪れている川越市の40代会社員の川久保志津子さんは、「大切にされているからこそ、これほど見事な花が咲くのでしょうね」と感嘆。大島さんは「皆さんに来ていただき、ありがたい。この藤が、健康の源。今後もできるだけ長く、活動を続けたい」と誓った。

 29日午前10時~午後3時に「江南の藤祭り」を開催(雨天中止)。公開は5月8日までの午前8時~午後5時。環境整備協力金は大人600円、中学生以下100円。

 問い合わせは、大島さん(電話048・536・5455)へ。

ツイート シェア シェア