知名度は低く、認知度向上が課題…航空発祥の地として発信に取り組んできた所沢 きょう5日にJALやANAなど航空に関する団体が集まるイベント「所沢航空発祥祭」、航空公園で初開催 1911年に初の飛行場での飛行が記録
1911(明治44)年4月5日、所沢市にあった日本最初の飛行場「所沢飛行場」で、飛行機が空を飛んだ。市は「航空発祥の地・所沢」として発信に取り組んできたが、いまだに知名度は低く、認知度向上が課題だ。初飛行から115年になる5日、航空に関するブースが出展する「所沢航空発祥祭」を飛行場跡地にある所沢航空記念公園で初開催し、巻き返しを図る。
航空発祥祭は市内外へ同市が日本の航空発祥の地である歴史のPRを目的に実施し、航空に関する企業、団体などによる、ワークショップや体験コーナーが楽しめる。「文化」と「航空発祥」をテーマに86年から実施され、2023年に終了した「市民文化フェア」の後継イベントとして、「航空」を前面にアピール。航空の魅力や所沢市と航空の歴史を学び、体感するイベントに生まれ変わった。
◆日本初の飛行場
市商業観光課などによると、1903年に米国のライト兄弟が人類初の有人動力飛行に成功すると、日本でも研究が始まり、茶畑や芋畑が広がる旧所沢町、松井村地区が飛行場建設場所に決定した。11年4月に所沢飛行場が開設され、同月5日、フランスから輸入したアンリ・ファルマン機が高度約10メートル、距離800メートルの1分20秒の飛行に成功。「日本初の飛行場での飛行」として記録された。
72年に発足した「所沢航空資料調査収集する会」の須沢一男会長によると、所沢飛行場に関する航空資料や写真などは、敗戦後に処分が命じられ、散り散りに。同会では個人宅を訪ねて資料を集め、防空壕(ごう)に埋められたガラス製のネガから写真を復元することもあったという。須沢会長は、「(所沢が航空発祥の地ということについて)知名度は本当に低い。市の学校の先生でも、知らないという人もいた」と振り返る。
◆歴史学びPRを
今回の祭は、日本航空(JAL)、全日空(ANA)によるパイロットやキャビンアテンダントの仕事を学ぶ教室や、宇宙航空研究開発機構(JAXA)航空技術部門の活動紹介などを実施。会場最寄りの西武新宿線航空公園駅前にある初の国産旅客機「YS-11」や、入間基地で使われていた輸送機「C-46」を、間近で見ることができる。会場の上空約300メートルを小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」が飛行予定で、史跡を巡るスタンプラリーなども行われる。
公園内にある「所沢航空発祥記念館」は現在リニューアル工事中。来年3月末にオープン予定で、さらなるにぎわいが期待される。小野塚勝俊市長は記者会見で、「『航空発祥の地』というのは、市民にとってアイデンティティーでもある。飛行機が飛び立ったことだけでなく、当時未知のものだった空に挑戦した方々、その方々を応援し続けてきた地である所沢をPRしたい」と思いを語った。









