全国初の女性消防長 埼玉・川口市消防局 「多様な人材で力向上」 1987年に市消防局初の女性職員として採用
埼玉県川口市消防局消防長に1日、鈴木亜弥子氏(59)が就任した。同局によると、自治体の消防トップに女性が就任するのは全国初。同日、記者会見した鈴木氏は、「消防の使命に男女の違いはない。大切なのは一人一人の職員が能力を発揮し、組織として最大限、市民の皆さまのために尽くすこと」「多様な人材が活躍できる組織づくりを進めることが結果として消防力向上につながると確信している」と、抱負を語った。
鈴木氏は、短大卒業後の1987(昭和62)年4月、市消防局初の女性職員として採用。同年、県消防学校初の女性職員として入校した。市の広報誌に掲載された消防職員の募集告知を見て、消防の道を選んだという。
市消防局総務課を振り出しに予防、警防、救急、指令課などさまざまな部署を経験。新型コロナウイルス感染拡大時は救急課主幹として患者の搬送に尽力し、当時を「消防人生で一番大変だった」と振り返る。国、県からの情報を収集し、保健所と協力して患者を指定医療機関へ。「今となれば大変勉強させていただいた」
1997年10月、女性では県内初の交代勤務(指揮隊員)に就く。2012年4月、消防司令となり市消防局初の女性管理職となった。昨年4月に県内初の女性消防署長として市南消防署長に就任。消防長としての階級は消防正監。
市消防局によると、総務省消防庁は採用職員の女性比率を31年度までに10%に引き上げることを目標とし、将来的には全消防職員の10%を女性とすることを目指している。1日時点の市消防局の女性職員の割合は6・6%(40人)。鈴木氏は、「川口市はどこを目指すか検討したい」と話し、目標達成には消防庁舎の女性仮眠スペース整備など、さらなる環境整備が必要とした。
鈴木氏はまた、「近年、災害が激甚化、多様化しており、消防に求められる役割はますます大きくなっている」と現状を指摘。「市民の皆さまが安心して暮らし続けられるまちへ、働きやすく信頼できる消防局があるまちへ、職員と共に全力で取り組む」と力を込めた。









