埼玉新聞

 

息子死亡…速度120キロの車にはねられる 青信号の横断歩道で 救護しなかった運転手を逮捕、危険運転致死の疑い その後、過失運転致死罪で起訴…納得できない母、署名集めて提出「これだけの運転をして過失か」

  • 【検察庁】さいたま地検=埼玉県さいたま市浦和区高砂

    さいたま地検

  • 【地図】狭山市

    狭山市の位置

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 狭山市で昨年12月、時速約120キロで走行して赤信号を無視した車に男性がひき逃げされ死亡し、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)などで男が逮捕された事件で、さいたま地検川越支部は1月28日に男を道交法(ひき逃げ)や、量刑の軽い過失運転致死罪などでさいたま地裁川越支部に起訴していた。危険運転致死罪が適用されず、遺族らは25日、さいたま地検川越支部を訪れ、約4万7千筆の再捜査を求める署名を提出した。

 事件は昨年12月22日午前0時5分ごろ、狭山市鵜ノ木の国道16号の交差点で発生。被告の男(20)が赤信号を無視して進行し、横断歩道を青信号で横断していた男性=当時(25)=をはねて死亡させ、救護措置を取らずに現場から逃走した。現場は見通しの良い直線道路で法定速度は60キロだったが、男は時速約120キロで走行していた。

 母森口美智代さん(54)ら遺族は過失運転致死になった理由の説明を受けたが納得できず、2月下旬から危険運転致死の適用を求める署名活動を開始。知人を介して自筆で約9千筆、オンラインで約3万8千筆が集まった。

 第1回公判は4月24日に予定されているが、裁判を前にした25日、森口さんら遺族、高橋正人弁護士、支援者らが署名を同支部に提出した。森口さんは取材に対し、「これだけの運転をして過失になるのか。裁判まで黙っていることはできなかった」と述べ、「異議を唱えることはできた。署名を踏まえて検察が向き合ってくれることを願っている」と話した。

 高橋弁護士は担当検事から事件の内容を聞いたが、「捜査は不十分に感じる」という。今週にも訴因変更を求める要望書をさいたま地検、同川越支部に提出する予定。

 同地検の井ノ口毅次席検事は「遺族には真摯(しんし)に対応していきたい」としている。

■「信号は覚えていない」男が一部否認(以下、1月9日配信の再逮捕記事)

 狭山市で昨年12月、男性がひき逃げされ死亡した事件で、県警交通捜査課と狭山署は1月8日、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで、狭山市中央2丁目、塗装業の男(20)を再逮捕した。

 再逮捕容疑は昨年12月22日午前0時5分ごろ、狭山市鵜ノ木の国道16号の交差点で、乗用車を運転して赤信号を無視して進行し、横断歩道を青信号で横断していた同市の会社員男性=当時(25)=をはねて死亡させ、救護措置を取らずに現場から逃走した疑い。「人とぶつかる交通事故を起こし、その場から逃げたことに間違いないが、信号については覚えていない」と容疑を一部否認しているという。

 同課によると、現場は見通しの良い直線道路で法定速度60キロだったが、男は事件当時、時速100キロ以上の高速度で走行していた。事件から約2時間後、現場から約4キロ離れた入間市内の路上で、事件の目撃情報と似た車を警察官が発見。容疑者は道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで現行犯逮捕され、現場に落ちていた車の部品の捜査などからひき逃げ事件の関与が判明した。

■走り去ったのを目撃した女性が110番(以下、2025年12月23日配信の初報記事)

 12月22日午前0時10分ごろ、狭山市鵜ノ木の国道16号の横断歩道で、近くに住む男性会社員(25)が車にはねられ、搬送先の病院で死亡が確認された。

 狭山署はひき逃げ事件として捜査していたところ、約2時間後、ボンネットが壊れた乗用車を警官が発見し、運転していた20代男を酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕した。

 同署によると、現場は見通しの良い直線道路。信号機のある十字路交差点を青信号で横断していた男性を、信号無視をした車がはね、そのまま走り去ったのを目撃した30代女性が110番した。同署でひき逃げとの関連を捜査している。

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