「シンシンの姿が人間くさくて、胸に刺さった」 15年間、パンダの写真を毎日撮影…さいたまの高氏さん 地元初の写真展がそごう大宮店で 31日まで
約15年間、パンダの写真を毎日撮り続けた人がいる。さいたま市大宮区の高氏貴博さん(47)。ふらっと寄った上野動物園でパンダに一目ぼれし、日々の様子をブログで発信してきた。パンダをこよなく愛する高氏さんの地元初の写真展が同区のそごう大宮店3階連絡通路で開かれている。31日まで。
「まるで桃みたいなお尻を向けて寝ているシンシンの姿が人間くさくて、胸に刺さった」。パンダの撮影を続けるきっかけとなった一枚を、高氏さんはこう説明する。2011年8月、打ち合わせの空き時間にふらっと寄った上野動物園での出来事だった。
ウェブデザインという仕事柄、いつも一眼レフカメラを持ち歩いていた高氏さん。年間パスポートを買ったこともあり、翌日以降も出社前に寄って写真を撮り続けた。1カ月たつと顔や行動の違いが分かるように。日々の様子を記録するブログ「毎日パンダ」を立ち上げた。
撮影時間は毎朝10分ほど。その後、仕事に向かい、夜になるとブログを更新した。一度の撮影枚数は3千~4千に及んだが、「一コマの違いで目がきらっと輝く」として全写真に目を通した。
撮り続けること15年、さまざまなドラマがあった。シャンシャン、シャオシャオ、レイレイ。赤ちゃんパンダが生まれた時は、まるでわが子のようにうれしかったのを覚えている。雪の天気予報が出た時にはパンダが大喜びする姿を想像し、高氏さんのテンションも上昇。翌朝、電車が止まっても大丈夫なように上野の漫画喫茶に泊まった。「ゆったりしたパンダの姿を見ると癒やされ、仕事が忙しくても頑張ろうと思えた」と懐かしむ。
26年1月末、パンダは上野動物園からいなくなった。高氏さんは悲しみに暮れながらも、「新しい家族を作るため。生息地の近くで環境も良い」と笑顔で送り出した。その後、何度か中国に会いに行っており「のびのびと暮らしていた」と語る。
現在も上野動物園に毎日通い、レッサーパンダの撮影を続ける。「近い将来、必ず来てくれると信じている。いつ戻って来てもいいように、ルーティンを崩したくない」
そごう大宮店の写真展では、ブログ未公開の写真も含めて厳選した約60点を展示。高氏さんは初の地元開催を喜び、「愛嬌(あいきょう)たっぷりで表情も豊か。そんな姿を見て、癒やされてほしい」と呼びかける。









