ケアプランをAIで作成 ソフト開発、時短で介護充実に 埼玉の社会福祉士が開発
要支援・要介護者の心身の状況や生活環境に合わせてケアプラン(介護サービス計画書)を作成し、介護事業者との連絡や調整を行うケアマネジャー(介護支援専門員)。高齢化や人手不足で業務の負担が大きくなっている。そんなケアマネジャーの事務作業を軽減し、一人一人に合わせたケアプランを作成する生成人工知能(AI)ソフトをさいたま市の社会福祉士、遠藤健太さん(34)が開発した。既に現場で導入され、効果が報告されている。
■人手不足の深刻化
ケアマネジャーは、介護保険法に基づいて配置される専門職。居宅介護支援事業所や特別養護老人ホームなどの介護保険施設に所属する。介護を必要とする本人や家族との面談、訪問調査を行い、ニーズに合わせたサービスを組み立ててケアプランを作成する。
「ケアマネさんがいないと始まらない」とよく言われるように、ケアマネジャーは要介護者と介護サービスを結ぶ懸け橋的存在だ。しかし、近年その人手不足が深刻化している。報酬の低さや仕事の煩雑さなどさまざまな要因がある中、遠藤さんによると「書類作業が負担になっていることも一つの理由」という。
■スーパーケアマネ
自身もケアマネジャーとして地域包括支援センターきりしき(さいたま市中央区)に所属。日々、介護を必要とする高齢者と向き合う中でケアプランが画一的になっていることに危機感を感じていた。「もっと話をする時間が必要。ケアプラン作成にかける時間をなんとかできないか」。遠藤さんは独自に生成AIを活用したソフト制作を開始した。試行錯誤しながら約1カ月後、出来上がったのがケアプラン作成ソフト「スーパーケアマネ」だ。
■専用のプラン
例えば「81歳男性、アルツハイマー型認知症、夜中のトイレが悩み」などのアセスメント情報に「詩吟が好き」「孫が毎日来てくれるのが楽しみ」といった個々の特質などを加えることで、AIが情報を拾いステップアップした「その人専用のプラン」を作り上げてくれる。さらに利用者への説明文なども丁寧に解説。経験の浅いケアマネジャーをサポートする。また、名前などの個人情報はスーパーケアマネが保護するため、ネット上に流出する危険はない。
現在、「スーパーケアマネ」は同センターのエリア内で導入。60代の女性ケアマネジャーは「問題解決してくれて、質の高いプランができ助かった」と効果を実感している。遠藤さんは「ケアマネは介護の要。人手不足に少しでも対応できればと思う。まずは中央区全体に広げられたら」と期待する。










