埼玉新聞

 

西武秩父線が開通50周年 西武鉄道、特急電車の前頭部を展示 西武秩父駅にプラレールの駅も

  • 「西武ちちプラレール駅」開業記念セレモニーでお披露目された5000系レッドアローの前頭部(中央)を展示したフォトスポット=14日午前9時20分ごろ、秩父市野坂町の西武秩父駅

 西武鉄道(本社・所沢市)は14日、西武秩父線の開通や同時に運行を開始した特急電車が10月14日に50周年を迎えることを記念し、半世紀にわたる利用に感謝を込めて、「西武秩父線開通50周年キャンペーン」を開始した。来年3月までの予定で、14日には秩父市野坂町の西武秩父駅構内で、「新駅誕生!?幻の『西武ちちプラレール駅』開業記念セレモニー」も行われた。

 西武秩父線は1967年7月19日に建設工事を着工。約2年3カ月の工期を経て、69年10月14日に、当時私鉄最長とされた正丸トンネル(4・8キロ)で山を貫き、飯能市の吾野駅と秩父市の西武秩父駅を結ぶ19キロの路線として開通した。秩父が東京と直結することは地元住民の悲願で、都心部から手軽に行ける新たなレジャーの行き先となったことも大きな話題を集めた。

 同線の開通50周年やタカラトミー(本社・東京都)の鉄道玩具「プラレール」の発売60周年を記念し、両社は14日から9月1日までキャンペーンを実施。西武秩父駅構内に西武ちちプラレール駅と称し、50年前に運行を開始した5000系レッドアローの前頭部を展示したフォトスポットを設置した。駅構内の線路の一部を青くし、本物の電車がまるで巨大なプラレールのように見えるなど、プラレールの世界に入り込んだかのような体験ができる装飾も施した。

 セレモニーで西武鉄道の若林久社長は「自然豊かな秩父の夏とプラレールの世界観を感じてもらえれば」とあいさつ。若林社長とタカラトミーの小島一洋社長、西武鉄道の飯田則昭取締役常務執行役員鉄道本部長や佐藤徹夫西武秩父駅管区長がテープカットを行い、5000系レッドアローの前頭部もお披露目した。訪れた鉄道ファンや子どもたちは記念撮影を楽しみ、期間限定の新駅を喜んでいた。

 フォトスポットの開放時間は午前9時から午後5時まで。期間中はシールラリーも開催されている。

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