鉄道の延伸、新駅の設置へ…事業実施要請へ「めど」 施政方針でさいたま市長 地下鉄7号線の延伸事業、浦和美園駅から岩槻駅へ 埼玉スタジアム駅と中間駅を新設
埼玉県さいたま市の清水勇人市長は3日、2026年度の施政方針で、地下鉄7号線(埼玉高速鉄道=SR)延伸事業の進捗(しんちょく)について、「本年度の検討により費用便益比が『1・2』、収支採算性は27年となり、都市鉄道等利便増進法の適用目安をクリアするめどが立った」と述べ、本年度末に鉄道事業者に対して県と市の連名で事業実施要請を行う意向を改めて示した。
延伸計画はSR浦和美園駅から東武アーバンパークライン岩槻駅までの約7・2キロ。途中には埼玉スタジアム駅と中間駅(ともに仮称)を新設する。計画には、整備費用の3分の1を国が補助する「都市鉄道等利便増進法」を活用する。国、県と市、鉄道施設整備主体が3分の1ずつ負担する仕組みで、同法の適用には、延伸にかかるコストと利益の比率を示す費用便益比が「1」を超えることと、開業から30年以内の黒字転換が目安となっていて、本年度の試算でもいずれの条件もクリアした形だ。
清水市長は「事業実施要請はゴールではなく、延伸実現に向けては、引き続きの取り組みが必要」とし、26年度は「都市計画決定に向けた環境影響評価等への着手や中間駅周辺のまちづくりの推進を実施するとともに、鉄道事業者や国への働きかけを行っていく」と説明した。
新年度当初予算案には地下鉄7号線延伸と浦和美園から岩槻地域間のまちづくり推進として13億7137万円を盛り込んだ。
■大野知事、要望に向けて「県も協力を」
大野元裕知事は3日行われた定例記者会見で「地下鉄7号線の延伸は都心部への速達性、利便性の向上、鉄道空白地域の解消、そして災害時の代替路線機能の充実に大きな効果があるとされているので、県としても大変重要なプロジェクトと位置付けている」と説明。自身の公約である「あと数マイルプロジェクト」の柱の一つでもあるとし、「さいたま市の意向を踏まえて、本年度末の要望に向けて、県としても最大限、協力していきたい」との考えを明らかにした。
建築分野における物価高の影響については「試算結果は鉄道運輸機構によるもので、専門性のある機関に判断いただいたもの。現状を見ると、費用が上がることも考えられるが、事業実施を確実なものにしていきたい」と話した。










