埼玉新聞

 

夫婦衝撃…自宅で襲われる 夜にドンドンと窓を割られ悲劇 その後、捕まった闇バイトのリクルーター男…「犯行に必要不可欠な役割を果たした」と認定 懲役8年 SNSで実行役を集めた32歳

  • 【裁判所】さいたま地裁=さいたま市浦和区高砂

    さいたま地裁

  • 【裁判所】さいたま地裁=さいたま市浦和区高砂

 所沢市の住宅で2024年10月、男ら4人が押し入った強盗事件で、リクルーター役として実行役を募ったとして、住居侵入と強盗致傷の罪に問われた、無職名倉優也被告(32)の裁判員裁判の判決公判が26日、さいたま地裁であった。佐伯恒治裁判長は懲役8年(求刑・同9年)を言い渡した。

 公判では被告が共犯者と共謀したかが争点となっており、弁護側はほう助罪の適用を求めていた。佐伯裁判長は被告が交流サイト(SNS)で実行役を集め、移動を指示をするなど「犯行に必要不可欠な役割を果たした」と認定した。

 SNSで集められた男4人が高齢の夫妻に粗暴で危険な暴行を加えた犯行は「計画的で組織的。被害実態は重大」とし、SNSで安易に凶悪な犯行を行ったことは「社会に大きな不安と恐怖を与えた」と非難した。

 判決によると、名倉被告は実行役の男4人や氏名不詳者らと共謀し、24年10月1日、所沢市の住宅に勝手口の施錠を外して侵入。住人の男性=当時(85)=を刃物で切り付けて2週間のけがを負わせ、男性と妻=同(83)=の両手首などを粘着テープで縛り、現金約16万円や財布などを奪った。

■検察側は懲役9年を求刑 弁護側は執行猶予付き判決を求めていた(以下、1月26日配信の論告求刑公判記事)

 所沢市の住宅で2024年10月、男ら4人が押し入った強盗事件で、リクルーター役として実行役を募ったとして、住居侵入と強盗致傷の罪に問われた、無職の男(32)の裁判員裁判の論告求刑公判が21日、さいたま地裁(佐伯恒治裁判長)で開かれた。検察側は男に懲役9年を求刑。弁護側は執行猶予付き判決を求めて結審した。判決は26日。

 これまでの公判では男が共犯者と共謀したか否かが争点となっていた。検察側は論告で、男が実行役に激励するメッセージを送っていたことや指示役の代わりに実行役に指示をするなど「果たした役割は必要不可欠で重要」と指摘した。

 弁護側は男が犯行直前まで強盗だと知らず「指示役と実行役の間で強盗することは決まっていた。決定には何も関与していない」とし、ほう助罪の適用を求めた。

 最終意見陳述で男は「被害者の方に申し訳ない。SNS(交流サイト)はやらずに再発防止に努めていきたい」と述べた。

 起訴状などによると、男は実行役の男4人や氏名不詳者らと共謀し、24年10月1日、所沢市の住宅に勝手口の施錠を外して侵入。住人の男性=当時(85)=を刃物で切り付け全治2週間のけがを負わせ、男性と妻=当時(83)=の両手首などをガムテープで縛り、現金約16万円や財布などを強取したとされる。

■弁護士「逃げたら危害を加えると言われた」(以下、1月21日配信の初公判記事)

 所沢市の住宅で2024年10月、男ら4人が押し入った強盗事件で、リクルーター役として実行犯役を募ったとして、住居侵入と強盗致傷の罪に問われた、無職の男(32)の裁判員裁判の初公判が19日、さいたま地裁(佐伯恒治裁判長)で開かれた。男は「実行犯と同じ扱いは納得できません」と起訴内容を否認した。

 検察側は冒頭陳述で、男が犯行前の24年9月下旬ごろ、200万円以上の借金を抱え、交流サイト(SNS)で闇バイトに応募し、実行犯のリクルートを指示されたと説明。指示役の代わりに実行役に指示を出すこともあり、「実行犯にベテランがいるから大丈夫」などと激励のメッセージを送っていたとした。

 弁護側は男がSNSで仕事に応募した際、運転免許証や勤務先などの個人情報を伝えており、「逃げたら被告や身内に危害を加える」などと言われていたと指摘。指示役からは「物品を運ぶ仕事」だと伝えられており、ほう助罪にとどまると主張した。

 起訴状などによると、男は実行犯の男4人や氏名不詳者らと共謀し、24年10月1日、所沢市の住宅に侵入。住人の男性=当時(85)=を刃物で切り付け2週間のけがを負わせ、男性と妻=当時(83)=の両手首などをガムテープで縛り、現金約16万円や財布などを奪ったとされる。

■どんな事件だった 夫婦が就寝中に襲撃(以下、2024年10月2日配信の実行犯逮捕記事)

 2024年10月1日午前2時5分ごろ、所沢市北野新町2丁目の一戸建て住宅に複数の男らが侵入し、住人の高齢夫婦2人を粘着テープのようなもので縛りけがを負わせ、現金などを奪う強盗致傷事件が発生した。所沢署は現場から逃走した男3人を強盗致傷などの疑いで逮捕した。他にも逃走した人物がいるとみて行方を追っている。

 逮捕されたのは、いずれも自称で、住居職業不詳の43歳男、24歳男、28歳男の3容疑者。

 捜査関係者によると、犯行に使われたとされる車のうち2台は、9月30日に東京都国分寺市で発生した強盗致傷事件で使われた車両と同一とみられ、警視庁などは2事件の関連を捜査している。同28日に東京都練馬区の住宅で起きた強盗致傷事件との関連も調べている。

 逮捕容疑は氏名不詳の者と共謀し、同日午前2時5分ごろ、勝手口の窓を割って家屋内に侵入。住宅に住む男性(85)と妻(83)に対して「お金早くしろ」などと脅迫し、粘着テープのようなもので緊縛した上で刃物で切り付けて現金約8万円を奪った疑い。男性と妻は腕に切り傷を負ったが、命に別条はないという。

 同署によると、男らは少なくとも4人で、車を使って現場周辺まで向かい犯行に及んでいた。勝手口の窓ガラスがドンドンと割れる音を聞き、1階で就寝中だった夫婦が目覚めて「若い男数人が家のドアをたたいて入ってきた」と110番。現場に駆け付けた警察官が逃走する男らを発見し、3人を逮捕した。現場付近の畑からは刃物のようなものが発見された。

 捜査関係者によると、逮捕された男の1人は犯行を認めており、秘匿性の高いアプリで仕事を受けた旨の供述をしているという。匿名・流動型犯罪グループによる犯行の可能性も視野に捜査している。

 現場住宅から数百メートル離れたコンビニエンスストアの駐車場には、男らが使用していたとみられる福岡県ナンバーの乗用車と群馬県ナンバーの軽乗用車が確認された。

 県内では9月18日、さいたま市西区の一戸建て住宅に複数の男が侵入し、家人を緊縛するなどしてけがを負わせた強盗致傷事件が発生している。

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