埼玉新聞

 

JR東日本直営のミニ新幹線など人気 蕨で「わらてつまつり」 段ボール電車の企画も大盛況

  • わらてつまつりでNゲージの列車を見る子どもたち=7日、蕨市

  • 「電車ができた」と喜ぶ子

 蕨市の市立文化ホール「くるる」などで6、7日、第6回「わらてつまつり」が開催された。くるる前の道路ではJR東日本直営のミニ新幹線、同館3階ではNゲージの鉄道模型運転などが人気だった。2日間で約1万1千人という過去最高の人出を記録した。

 蕨駅は1893(明治26)年に開業し、古い歴史を誇る。2013年に120周年記念行事が行われた。「この歴史を受け継ぐ新しい祭りを」と、地元町会など市民が実行委員会を立ち上げ、翌年の14年に第1回わらてつまつりが開催された。

 駅北側のUR芝園団地のある場所は新幹線第1号車を作った日本車両の工場で、1971年まで操業していた。また、市内にはNゲージの模型を製造する会社もあり、鉄道を深い縁があることが「わらてつまつり」の名前の由来となっている。

 「去年より面白かった」と市立中央小4年生の吉沢璃玖君(9)と楽しそう。天野龍真君(9)は「Nゲージは目を低くして見ると本物を運転しているみたいで、いい気分だよ」、双子の弟の龍誠君(9)は「紙で新幹線を作る工作も楽しかったね」と話していた。

 子どもたちが自分のオリジナルの電車を作って遊ぶ段ボール電車の企画も大盛況だった。「子どもの作品は気合が入っていて力作ぞろい」と実行委員会の会社員若杉茂さん(44)。

 まつりは日本車両の元社員やJR東日本、模型会社など企業と市民が協力して盛り上げてきた。

 18歳で日本車両に入社し蕨工場で働いた経験を持ち、今も駅前に住む荒井貞夫さん(79)は「わらてつまつりを4月の苗木市、8月の機まつり、11月の宿場まつりに次ぐ、蕨の4大祭りのひとつにしたい」と張り切っている。

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