埼玉新聞

 

カイツブリ、越谷・葛西用水で子育て 親鳥の背中から顔出すひな、通行人らを楽しませる

  • ひなを背中に乗せてアシの茂みに逃げ込むカイツブリの親鳥=3日、越谷市の葛西用水

 越谷市の葛西用水・しらこばと橋近くの水面に繁殖した浮葉植物アサザの中にカイツブリのつがいが巣を作り、ひな2羽が誕生した。巣の中にはまだ卵が3、4個ありひなが増える可能性がある。

 ひなは巣の上で親鳥に寄り添い、時折赤いくちばしを開けている。休む時は親鳥の羽の中に入っているが、間もなく親鳥に背中に乗って水面を動き回る姿が見られそうだ。

 葛西用水は梅雨の雨の影響で水位が上がっており、散歩やウオーキングで通る人らが巣の流出や水没を心配していた。つがいが絶え間なく修復しており、いったんは危機を乗り越えたが、雨や天敵への警戒はまだ続く。

 この巣の上流のアシの中では別のつがいのひな2羽が親鳥の背中に乗って顔を出している姿が通行人らの目を楽しませている。

 6月からカイツブリの写真を撮りに来ていてひな誕生に気付いた同市の清水武明さん(71)は「写真仲間から葛西用水の巣のことを聞たので見に来たという。「雨で増水もあり、上流の巣は流されてしまったので心配だったが生まれてよかった。まだ卵があるので頑張って数が増えた姿を見せてほしい」と話した。

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