埼玉新聞

 

【速報】負債総額55億円…高級マイタケ生産・販売 最高ランクの商品人工栽培も 埼玉で今年最大の倒産 飯能管理

  • 倒産情報ー新

    飯能管理が特別清算の開始決定

  • 【地図】飯能市(背景薄緑)

    飯能市の位置

  • 同社のある飯能市芦苅場の位置(国土地理院HPから)

    同社のある飯能市芦苅場の位置(国土地理院HPから)

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  • 同社のある飯能市芦苅場の位置(国土地理院HPから)

 高級マイタケ生産・販売の飯能管理(飯能市、旧商号・大平きのこ研究所)が11月28日、さいたま地裁川越支部から特別清算の開始決定を受けたことが分かった。東京商工リサーチ埼玉支店によると、負債総額は55億840万円(2023年5月期時点)とみられるが、その後変動している可能性がある。

 県内に本社を構える事業所で、50億円以上の大型倒産は今年に入って初めて。24年7月のALV(川口市、旧商号・セントラル自動車技研)以来、1年5カ月ぶりとなる。

 同社は15年6月に設立。新潟県魚沼市内にも工場を有し、高級スーパーやレストラン向け生産に特化していた。21年に約50億円を投じて飯能市内に新工場を建設し、同年6月に同所に本社を移転した。

 天然マイタケの中でも最高ランクとされる黒マイタケ(クロフ)の人工栽培技術を確立。その後、量産化にも成功し、生産能力は拡大していた。「黒舞茸・真」「大黒舞茸・真」の商品名で一般スーパーなどにも供給を開始。23年5月期の売上高は約8億円に伸びる一方、投資に見合う売上が確保できず、新工場の減価償却費負担が数億円規模に及んでいた。同決算期は9億1800万円の最終赤字を計上。そうした中、24年2月に食材供給大手タイヘイ(千葉県匝瑳市)の子会社に会社分割で事業を譲渡。現商号に変更した。その後、25年2月17日の株主総会決議で解散し、清算手続きを進めていた。なお、新会社の商号は旧商号と同じで現在も営業を継続している。

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