埼玉新聞

 

元浦和・興梠慎三氏が引退試合 本気の試合をやりたい…ライバル鹿島と対戦、前半9分に先制点 背番号30、完全燃焼の90分間 最後の雄姿、3万人が見守る

  • 浦和2017―鹿島2007―09 後半15分、浦和の興梠(右)が鹿島の西と競り合う

    浦和2017―鹿島2007―09 後半15分、浦和の興梠(右)が鹿島の西と競り合う

  • 引退試合後、スタジアムを1周してサポーターにあいさつする浦和の興梠

    引退試合後、スタジアムを1周してサポーターにあいさつする浦和の興梠

  • 記念撮影に納まる浦和2017の選手たち

    記念撮影に納まる浦和2017の選手たち

  • 浦和2017―鹿島2007―09 後半15分、浦和の興梠(右)が鹿島の西と競り合う
  • 引退試合後、スタジアムを1周してサポーターにあいさつする浦和の興梠
  • 記念撮影に納まる浦和2017の選手たち

 昨シーズン浦和で現役に終止符を打った興梠慎三の引退試合が13日、埼玉スタジアムで行われ、3万562人が最後の雄姿を見守った。

 興梠が所属した浦和と鹿島時代にともにプレーした選手たちが集まり「URAWA REDS2017」(浦和)と「KASHIMA ANTLERS2007―09」(鹿島)のライバル対戦が実現。一歩も引かない試合展開に、ゴール裏を埋めた両チームのファン・サポーターは熱を帯びた。

 前半9分に興梠が先制点を挙げると、同21分にはズラタンが追加点を入れた。1点を返された後半追加タイムには、興梠が競ったこぼれ球を李が拾い持ち込んで3点目を奪った。

■電撃復活!3トップ「KLM」

 ゴールを決め、足をつり、息も上がった“最後の90分間”は完全燃焼だった。「前半から少し飛ばしすぎて後半は体力がない状態だったけど、ガチ感は出せたと思う」とやり切った爽やかな表情で終えた。

 浦和―鹿島のライバル対決で「本気の試合をやりたい」と和やかな引退試合とは違う形を要望していた。自身もこの日のために1カ月前からトレーニングを開始。「本気で試合に向かうつもりだった」とシャープになった体でピッチに立った。

 平均年齢で多少有利だった浦和が前半を2―0で折り返すと、後半のメンバーは「浦和興梠」をより象徴する布陣となった。GK西川、DF森脇、那須、槙野、MF駒井、柏木、阿部、宇賀神、FW興梠、李、武藤の顔触れ。

 抜群のコンビネーションを誇った3トップ「KLM」も電撃復活した。後半追加タイムに武藤のパスから興梠が競り合い、こぼれ球を拾った李がゴール右隅に決めた。ゴール後には李に駆け寄り互いに両手を合わせて喜んだ。

 試合後には英語であいさつし、「外国人選手とのコミュニケーションを取ることは大事だと思った」。今年7月から始めた英会話は、監督になるための準備。「来年から、本気で監督になるために段階を踏んでいきたい」と夢に向かって歩み始めている。

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