新幹線の車内に刃物持った不審者…走行中の車内で対応訓練 警察官が繰り返し説得、駅に到着後は不審者をホームに押し出して確保 「まずは自分の身の安全を第一に」「年末年始に向けて、警戒を強化」
2025/12/09/12:30
年末年始に向けて、新幹線内での不審者対応の強化と鉄道会社と連携を図るため、県警は8日、JR東日本などと走行中の新幹線車両内で刃物を持った不審者の対応訓練を実施した。
訓練には、県警や群馬県警、JR東日本などから約140人が参加した。高崎(群馬県)―大宮間を走行する上越新幹線の車両内で、刃物を持った不審者が現れたと想定。不審者は狭い座席のスペースで付近の乗客を刃物で傷つけ、周辺乗客は避難しつつ非常通報装置を押した。不審者情報を聞いた車掌や警備員らが現場に駆け付け、盾などを使いながら不審者から乗客を遠ざけた。
経由駅の熊谷駅で乗り込んだ鉄道警察隊員は「武器を捨てろ。落ち着いて話そう」と繰り返し説得。車両は大宮駅に停車し、警察官らが不審者をホームに押し出して確保した。警備犬による探索訓練なども行われた。
訓練を終え、JR東日本新幹線統括本部新幹線企画戦略部の猪狩敬ユニットリーダーは「実際に走行させて訓練を行うことによって、実際の場面がイメージできた。訓練を生かして、お客さまの安心につなげたい」と話した。
県警鉄道警察隊の森田富士夫隊長は「今回のような事案に遭遇したら、まずは自分の身の安全を第一に考え、110番通報してほしい。人が多くなる年末年始に向けて、警戒を強化していく」と語った。










