埼玉新聞

 

400匹のオオムラサキ、小川で放蝶 すぐに飛び立たず帽子などに止まり、親子連れら撮影して感動

  • 少女の帽子に止まったオオムラサキ=30日、小川町小川の「カタクリとオオムラサキの林」

 小川町小川の「カタクリとオオムラサキの林」で30日、国蝶で希少種のオオムラサキの放蝶会が行われ、町内外から参加した親子連れらが羽化の様子などを観察した。

 同林は1990年から地元の下小川三区コミュニティ倶楽部が保全活動をしている。放蝶会は「子どもたちに、オオムラサキに触れてもらい、貴重な生物が生息できる環境を守っていくことの大切さを知ってもらおう」(内野幸一事務局長)と始まった。

 この日は同倶楽部のメンバーが飼育、羽化したばかりの約400匹のオオムラサキが、参加者の手で放たれた。小雨交じりの天候だったため、すぐには飛び立たないオオムラサキが多く、参加者の服や帽子に止まり、多くの人がカメラや携帯で撮影していた。

 坂戸市からきた森谷武史さん(39)は、妻と子ども2人と参加。「長男が昆虫好きで初めてきた。実物を放せるとは思わなかったので感動しました」と話していた。

 小川町の小学2年生野地凛々子さん(7)は両親と参加。手や帽子に止まったオオムラサキに「ムラサキがきれい。楽しい」と笑みを浮かべた。

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