埼玉新聞

 

保育園のプール遊びで女児死亡、さいたま地検が元園長ら在宅起訴 十分な監視行わず、注意義務を怠る

  • プールで遊んでいた女児が亡くなる事故があった「めだか保育園」=18年8月27日午前、さいたま市緑区大間木

 さいたま市緑区大間木の認可保育所「めだか保育園」で2017年8月、プール遊びをしていた女児=当時(4)=が溺れて死亡した事故で、さいたま地検は28日、事故を防止する注意義務を怠ったとして、業務上過失致死の罪で、無職の元園長(69)=さいたま市=と、当時保育士として勤めていた派遣社員(32)=東京都足立区=をさいたま地裁に在宅起訴した。

 事故は17年8月24日午後に発生。プールで遊んでいた赤沼美空ちゃんがうつぶせで浮いているのが見つかり、翌25日に搬送先の病院で死亡が確認された。死因は溺れたことによる低酸素脳症だった。

 起訴状などによると、元園長は複数の保育士でプール内の園児の十分な監視、指導を行う措置を取らず、保育士への指導や安全確保ができない場合にはプール遊びを中止する注意義務を怠り、派遣社員はプール内の園児の動静を注視する注意義務を怠ったとされる。

 県警などによると、当時プールでは3~5歳の園児約20人が遊んでいたが、元園長は監視役の保育士を1人しか置いていなかった。派遣社員はプールに設置された滑り台の片付けなどをしており、3分ほど園児から目を離していた。

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