仏具や酒器、キャラクター、干支（えと）をモチーフにした金製品を展示販売する「大黄金展」が20日まで、そごう大宮店（さいたま市大宮区）で開催されている。金価格は9月末に史上初の1グラム2万円を突破し、その後も連日のように最高値を更新。金にあやかろうと、会場は多くの人でにぎわいを見せている。

　「ゴジラ、すごいですね！」。来場者が足を止め、スマートフォンで熱心に写真を撮っていたのは、高さ約2メートルと迫力満点の「金箔ゴジラ」。繊維強化プラスチックに約5500枚もの金箔が施され、参考価格は1億1千万円。今年6月に販売開始し、既に1体が売れているという。買い物中に立ち寄った久喜市のパート田口啓子さん（64）は「昔だったら気軽に買えたものも、すごい値上がり。ゴジラを持って帰って飾りたい」と笑っていた。

　大黄金展を主催する「SGC」によると、世界情勢の不安定化や通貨価値の下落に伴って安全資産としての金需要が高まり、今年に入って展示販売会への来場者も増加しているという。小判などが人気で、担当者は「ニューリッチ（新富裕層）と呼ばれる40～50代の購入がかなり増えている」と話す。

　会場ではさまざまなキャラクターモチーフの金製品が展示されているほか、12キロの金塊（2億6千万円超）に触れることができるコーナーも。

　そごう大宮店の担当者は「ゴジラ前での記念撮影も可能なので、普段は見られないものを見るくらいの気軽な気持ちで来てほしい」と来場を呼びかけている。