母娘が恐怖…寝ていると窓が割れ、男ら襲いかかる 深夜に自宅で 21歳と25歳に懲役9年、35歳に懲役12年を求刑 暴行で母娘は負傷し加療7~14日、10万8千円を奪われ…減刑を求めた弁護士「同種事案の中で軽い部類」
さいたま市西区の住宅に昨年9月18日、男らが押し入った強盗事件に実行役として関与したとして、住居侵入や強盗致傷などの罪に問われた、いずれも無職の男(35)、男(25)、男(21)の裁判員裁判の論告求刑公判が9日、さいたま地裁(小池健治裁判長)で開かれた。検察側は35歳男に懲役12年、25歳男、21歳男に懲役9年を求刑。弁護側は35歳男と25歳男に懲役4年、21歳男に懲役5年を求めて結審した。判決は21日。
論告で検察側は、被告らが交流サイト(SNS)で闇バイトに応募し、指示役からの指示を受けて効率よく犯行を行い、「組織的で計画性の高い犯行だった」と説明。深夜に見知らぬ男ら4人が押し入ってけがを負わせた上で金品を強奪した犯行態様に「粗暴で悪質。抵抗したら殺されるなどと大きな精神的ダメージを与えた」と指摘した。35歳男は別の詐欺事件にも関与しており、他の2人よりも重い量刑が相当とした。
弁護側は被害者2人のけがが加療約7~14日にとどまり、被害金額も現金10万8千円などで、同種事案の中でも軽い部類だとして減刑を求めた。
起訴状などによると、被告3人らは他の実行役の男や氏名不詳者らと共謀し、昨年9月18日、同市西区の住宅に侵入し、母親と娘を粘着テープで縛り口をふさぐなどの暴行を加え、現金約10万8千円と財布など(時価合計約4万円)を奪ったとされる。実行役の男は今年5月にさいたま地裁で懲役7年の判決が言い渡されていた。
■近隣住民が110番 自力でテープを解いた母娘(以下、初報記事)
2024年9月18日午前1時ごろ、さいたま市西区指扇の一戸建て住宅に男3人が侵入し、同所に住む母娘を粘着テープのような物で縛り、財布などを奪い逃走した。
大宮西署によると、男らは住宅の勝手口の窓を割って家屋内に侵入。この家に住み就寝中だった80代母親と娘の60代女性に対して「金目の物を出せ」と脅迫して、粘着テープのような物で縛った上で、家屋内を物色し、財布などを奪い逃走した。女性2人にけがはなかった。
女性らは自力でテープを解き、近隣住民の女性に助けを求め、応じた近隣住民の女性が「泥棒に入られたから110番してほしいと頼まれた」と110番した。
男らはいずれも20代くらいで身長165~170センチ、黒色ニット帽をかぶっており、3人のうち2人はそれぞれ赤色トレーナーと緑色のトレーナーを着ていたという。










