埼玉県警新座署は6日、新座市の無職女性（73）が特殊詐欺で、現金約8335万円をだまし取られたと発表した。

　同署によると、7月9日午後から数回、女性方に官公庁職員をかたる男らから「名義貸しによるマネーロンダリングの重要参考人としてあなたが浮上している」「あなたの財産全てを調べる必要がある」などと電話があった。信じた女性は7月28日から8月28日までの間、12回にわたり、インターネットバンキングを使用し、容疑者が指定した口座に現金8335万7360円を振り込んだ。

　女性はこの電話を受ける以前、金融機関職員をかたる男から「新座市に一流企業ができる。あなたは株を買う権利がある」などと電話を受けて断ったところ、権利を他の人に譲ることを確認をする内容の虚偽の電話連絡を受けていた。12回目に現金を振り込んだ後、容疑者と連絡が取れなくなり、不審に思った女性が家族に相談。9月24日、警察に被害を相談した。