埼玉新聞

 

最大1万円を支給!狭山市、がんの脱毛対策費を補助 ケア帽子開発で荻野吟子賞の女性、市長と面会していた

  • 【役所】狭山市役所=狭山市入間川

 狭山市は20日、がん患者の経済的負担の軽減や療養生活の質の向上推進を目的に、がんの治療に伴う脱毛対策用のウィッグやケア帽子の購入費を最大1万円助成する「ウィッグ等購入費助成事業」を新たに実施すると発表した。2023年度予算案に40万円を計上、3月定例会に提案する。4月1日以降の購入費が対象となる。

 事業ではウィッグ、ケア帽子のほか、女性用胸部補正具の購入費用も助成。それぞれ最大1万円が補助される。どちらも所得制限や利用事業者の制限は設けない方針で、ウィッグ、ケア帽子については、性別や年齢を問わず利用できる。市によると、胸部補正具に対する助成は、戸田市などと並び県内初の取り組みという。

 小谷野剛市長は「がんと戦っておられる方のQOL(生活の質)向上をサポートすべく、新たに事業を行っていく」と述べ、市の担当者は「治療の影響、負担を少しでも軽減していきたい。がんの治療に伴う脱毛対策であれば、医療用ウィッグに限らず助成する」と話した。

 狭山市には、自身のがん闘病経験を生かしたケア帽子の開発・販売活動で、本年度の「県荻野吟子賞」奨励賞を受賞した村田里依さんも在住する。村田さんは2日、小谷野市長と面会し、活動について報告していた。

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