埼玉新聞

 

世界陸上の男子マラソン、埼玉・東松山でPV 吉田祐也選手と小山直城選手、地元ゆかりの2選手が出場…高校の後輩や同窓生などと市民ら100人が応援 両選手をたたえる「最後まで頑張った」

  • 応援うちわを手に世界陸上男子マラソンのテレビ中継を見守る市民ら

    応援うちわを手に世界陸上男子マラソンのテレビ中継を見守る市民ら=15日、東松山市松葉町の市総合会館

  • 応援うちわを手に世界陸上男子マラソンのテレビ中継を見守る市民ら

 東京都内で15日に行われた陸上の世界選手権東京大会男子マラソンのパブリックビューイング(PV)が、東松山市松葉町の市総合会館で行われた。同市出身の吉田祐也選手(GMOインターネットグループ)と、県立松山高校出の小山直城選手(ホンダ)を市民らが応援した。吉田選手が34位、小山選手は23位に終わったが、市民らは「最後まで頑張った」と両選手をたたえていた。

 吉田選手は市立松山第一小学校、東中学校、東京農大三高など市内の学校を経て、青山学院大学に進学し、箱根駅伝で活躍した。小山選手は日高市出身、松山高校を卒業。昨年のパリ五輪男子マラソンにも出場した。会場には、東京農大三高陸上競技部員や松山高校の同窓生、市内の陸上関係者など約100人が集まった。

 午前7時半の号砲を前に、森田光一市長が「東松山の力をランナーに送って応援しましょう」とあいさつ。レースが始まると、市民らは選手を応援するうちわを手に、テレビ中継が映し出されたスクリーンを真剣な表情で見守った。

 この日、東京農大三高陸上競技部の1~2年生は新人大会出場のため、3年生4人が代表して参加。同部の梶田瑛斗さん(18)は「吉田選手は自分たちの誇り。目標であり、憧れの選手」と話す。松山高校同窓会会長の安斎敏雄さん(70)は小山選手の在学時の同校校長で、その後も成長を見守ってきた。「パリ五輪の経験もあるので、表情に余裕がある。期待している」

 両選手はレース中盤まで先頭集団に食らい付く展開。その後失速したが、蒸し暑いコンディションの中で最後まで走り切った。梶田さんは「(吉田選手に)お疲れさまと言いたい」とねぎらう。「世界陸上初出場で慣れていないところがあったと思う。2028年のロサンゼルス五輪を目指して躍進してほしい」と雪辱を期待した。

 安斎さんも「残念だが、頑張った。有力選手が脱落していく中で、最後まで諦めなかった。後輩たちの励みになったと思う。経験値を取り込んで、次はさらに上位を狙ってほしい」と話していた。

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