ヤオコー、まるひろ上尾SC内の地下1階に開業 16年ぶりに上尾市内で営業 JR上尾駅の利用者、近隣オフィスのランチの需要の囲い込みへ…駅前にある多様なニーズ「それに応える品ぞろえに」
2025/09/13/09:18
食品スーパーのヤオコー(川越市)は12日、上尾市内に再出店した。同市内での営業は16年ぶり。JR上尾駅東口そばで丸広百貨店(同)運営の複合商業施設「まるひろ上尾SC」内の地下1階で、2月まで丸広が食料品売り場として営業していた跡地に開業した。2023年度の1日平均乗車人員が3万8千人(JR東日本調べ)で高崎線の駅で2番目の人数を誇る上尾駅の利用者や、近隣オフィスのランチの需要などを囲い込み、初年度売上高29億円を目指す。
新店舗名は「まるひろ上尾SC店」で、丸広の施設内への出店はさいたま市南区の「まるひろ南浦和店」に次いで2店目。丸広では近隣に大手小売業がモールを開設して来店客数が減少したほか、従来の主要顧客の高齢化などを背景に、上尾の店舗形態を百貨店から複合商業施設に転換。南浦和で実績があるヤオコーと上尾で連携枠を広げた。
新店の売り場面積は約2400平方メートルで、取り扱い商品数は約1万5千点。生鮮品は産地にこだわり、価格帯を含めて品ぞろえを充実させる。精肉は九州産の「黒樺牛(くろはなぎゅう)」など黒毛和牛の提案を推進。鮮魚系は豊洲市場を活用した近海魚の取り扱いを強化する。青果は支持の高いトマトなどの産地リレーを徹底する。
駅周辺には大手企業の本社や複数の総合病院がある点などを重視。従業員らのランチ需要の囲い込みへ、弁当やベーカリー商材、おはぎなど得意の甘味商材を来店頻度の高い時間帯に適時投入する。
川野澄人社長は上尾での再攻勢に強い決意を示しつつ、「駅前なので多様なニーズがあると思うので、それに応える品ぞろえに努めたい」と述べた。










