埼玉新聞

 

熊谷駅に直結…地元のオペラ歌手がプロデュース「カーラ ムジカ&カフェ」、きょう6日オープン アートの香りで豊かな生活に…デジタル化した現代だからこそ「生で音楽を」

  • 原田勇雅さん(左)がプロデュースし、クラシックコンサートも開ける「カーラ ムジカ&カフェ」

    原田勇雅さんがプロデュースし、クラシックコンサートも開ける「カーラ ムジカ&カフェ」=4日、熊谷市筑波

  • 原田勇雅さん(左)がプロデュースし、クラシックコンサートも開ける「カーラ ムジカ&カフェ」

 熊谷駅に直結する熊谷市筑波のアズイースト3階に6日、地元のオペラ歌手原田勇雅さん(44)がプロデュースする「カーラ ムジカ&カフェ」がオープンする。各地の物産をそろえた「街道みやげ 江戸こみち」を同じフロアで営業する「トランスポート仙台」(本社・仙台市)が、原田さんに提案しコラボレーションが実現。同社が昨年8月に開設した駅の貸し小屋「熊谷さくら座」を、喫茶店が撤退した近接の空き区画に移転リニューアルさせる。

 熊谷市出身、在住の原田さんは、東京芸術大学大学院とイタリア国立パルマ音楽院大学院課程を修了し、国内外のオペラやコンサートにバリトンのソリストとして出演するほか、演奏会の企画、後進の指導などに取り組んできた。コラボは、原田さんがさくら座のイベントで演奏したのがきっかけ。渡辺浩社長(62)は「私たちのコーディネートで、熊谷を音楽に熱いまちにしたい」と意気込む。

 カフェの面積は約106平方メートルで、店内にはグランドピアノを設置。30席程度のミニコンサートも行える。原田さんは数カ月に1度、演奏会を催す予定。「デジタル化した現代だからこそ、生で音楽を聴くことが大切。クラシックの音楽家と、まちの人々の距離を縮めたい」と言う。

 店のデザインや飲み物のコンセプトなどは、原田さんの意見を採用した。店名の由来は、イタリア語で「カーラ=愛しい」、「ムジカ=音楽」にちなむ。ロゴマークは、ト音記号と白鳥が羽を休める姿をイメージした。通常営業では、店内にクラシック音楽を流す。原田さんは「羽を休めるように、ゆったり過ごしてほしい。アートの香りが身近にあれば、豊かな生活につながるはず」と提案する。

 音楽塾も開く構想だ。各分野で活躍するプロの音楽家から声楽やピアノ、フルート、チェロ、指揮を学べるよう、原田さんは準備を進めている。「拠点となるホームグラウンドができた。ここから若い演奏家が育ってくれれば」と期待を膨らませた。

 6日は午後3時開店。カフェは午前10時~午後6時。休みはビル閉館日に準じる。

 問い合わせは、「カーラ ムジカ&カフェ」(電話090・9030・5892)へ。

ツイート シェア シェア